2017年10月19日 (木)

武貞英士拓殖大学大学院教授による「朝鮮半島情勢を読む」と題する講演内容

七月八日に開催された『アジア問題懇話会』における武貞英士拓殖大学大学院教授による「朝鮮半島情勢を読む」と題する講演内容は次の通り。

「朝鮮半島は七月四日非常な転換点を迎えた。アメリカは臆病者・弱い者と言われるのを最も嫌う。北朝鮮がICBМを発射したのに傍観したといわれるのが嫌なのでICBМとは言えなかった。翌日声明の中で訂正した。現実を直視するようになった。異次元の政策をアメリカはこれからとるであろう。東アジア動乱の時代を迎えた。

 

情勢分析には四つの眼が必要。①虫の目。②鳥の目。③魚の目。④蝙蝠の目。中国は北の核兵器を喜んでいる。移動式発射台は中国からの輸出。中国は『北朝鮮が核兵器を持っていても良いが撃たないでくれ』ということ。中国は北朝鮮の核開発に水面下で関わっている。貿易の金額を増やしている。中朝の物流を活性化している。一帯一路に北朝鮮を組み込んでいる。

 

アメリカが取る事が出来る選択肢は少なくなってきている。偶発的に戦争が起こる可能性は十分にある。韓国を守るのは嫌だとトランプ・アメリカが言い出す可能性あり。中国には北朝鮮を崩壊させてまで核問題を解決する気はない。

 

南北の対話が必要。東西ドイツの統一に韓国は学んでほしい。民族和解はドイツの知恵に学んでほしい。日本は拉致問題でピョンヤンに連絡事務所を置くべし。

 

金正男は不倫の子。金日成は初孫なので可愛がった。母親はモスクワで亡くなった。脱北者が亡命政府の首席に金正男を据えようとした。見せしめにカメラの前で殺された。

 

日本は敵基地攻撃能力・積極的防御能力獲得の検討(巡航ミサイル、弾道ミサイル、空対地ミサイル、早期警戒衛星、THAAD、空中給油機)。外交努力を続ける。近隣諸国との関係修復。日中、日露、日韓首脳会談。日米韓の政策協調は不可欠。北朝鮮には英国式の批判的関与(critical engagement)をすべし。拉致問題で北朝鮮と直接協議を再開する。的確な北朝鮮動向分析が必要。北朝鮮の変化に注目。金正恩委員長の側近・李洙墉(リスヨン)前外相が最高人民会議の外交委員長に。朝日友好親善協会顧問。日朝関係改善に意欲」。

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2017年10月14日 (土)

橋下富太郎麗澤大学助教による「新渡戸稲造における武士道」と題する講演内容

七月一日に開催された日本学協会主催『日本学講座』における橋下富太郎麗澤大学助教による「新渡戸稲造における武士道」と題する講演内容は次の通り。

 

「麗澤大学は道徳と國體を基軸に置く大学なので、国際的に活躍する人間は日本のことをよく学ぶべきであるという方針である。私たちのルーツを骨身に沁み込ませたいという学生が増えて来ている。

 

新渡戸稲造先生の知名度は実績に比べると低い。人物・実績の背景には家の伝統・祖先が必ずある。新渡戸稲造の祖父・伝(つとう)は七戸藩家老。開拓事業に人生を捧げる。父・十次郎も開拓事業に従事。藩の勘定奉行。晩年蟄居。十次郎は父・伝より先に亡くなった。新渡戸稲造は十次郎の三男として文久二年(一八六二)生まれた。戊辰戦争で東軍となり敗北。降伏した時に屈辱感をおぼえた。立身出世しなければならないというモチベーションはこの屈辱感にあった。

 

明治四年(一八七一)稲造は叔父・大田時敏の養子となり上京。家名を挽回したいという思いに駆られていた。明治六年東京外国語学校に入学。同十年に故郷より遠い札幌農学校に入学。十一年に受洗。十六年に東京大学に入学。外山正一教授に『太平洋の橋になりたいと思います』『日本の思想を外国に伝え、外国の思想に日本に普及する媒酌になりたいのです』(『帰雁の蘆』)と表明した。十六年、大田時敏など家族の援助で渡米し、ジョンズ・ホプキンス大学に留学。クエーカーと出会う。二十四年メアリー・エルキントンと結婚。帰国して札幌農学校教授。三十三年(一九〇〇)『武士道』(英文)刊行。三十四年台湾総督府技師・殖産課長。三十六年京都帝国大学教授。三十九年から大正二年まで第一高等学校校長。四十二年から東京帝国大学教授。大正七年(一九一三)東京女子大学初代校長。大正八年国際連盟事務局次長就任のため渡欧。十五年に帰国後貴族院議員。

 

著書『武士道』は、明治天皇に献上している。『武士道』は限られた精神論ではなく、すそ野の広い内容を帯びている。『日本には道徳教育はない』と言われたことへのアンチテーゼとして書いた。『武士道』はある意味でバイブルである。創唱宗教にはバイブルが求められる。『古事記』『日本書紀』は教典として書かれたわけではない。『武士道』も然り。武士の目指した道徳を整理し分類して書かれている。一九〇〇年以前は辞書に『武士道」という言葉はない。この著書は『武士道』という言葉を一般化した。

 

人間としてのお手本が武士。戦闘する者としての武士の実用性・素養が大きく変化するのが江戸時代。為政者・行政官としての素養へと変った。それ以前の武士は勝てば良かった。必ずしも道徳的ではなかった。死に対する平安は『禅』によって得られている。しかし物足りないものがあった。忠君愛国としての国民道徳は神道によって得られ、仁は儒教によって得られた。『士は義の為に死ぬ』。死に値しないことの為に死ぬのは『犬死』。嘲笑の的となった。

 

新渡戸稲造こそ、日本及び天皇に対する忠義の士であった。愛国心が強ければ強いほど語学を学ばねばならなかった。発信する力を持たねばならない。新渡戸は『日本の武士道の跡を継ぐのはキリスト教である』と言っている。昭和六年、新渡戸稲造がジュネーヴでの国際聯盟事務局での七年の勤務を終えるに際し、或るイギリス人の友人の慫慂に応えて著した『日本-その問題と発展の諸局面』と題する英文の著述において、天皇について詳しく論じている。『天皇は国民統合の象徴』という言葉が出てくる。天皇の本質を表す言葉として『象徴』という言葉を使っている。GHQの関係者は当然この本を読んでいたであろう。

 

伊藤博文は『日本の基軸となるものは皇室あるのみ』と言った。日本人としてのあり方・道徳の指標は天皇・皇室である。新渡戸稲造の意思を継いでゆくべし。武士道を素養として身につけさせるには新渡戸の『武士道』を学ばせることが大事」。

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2017年10月 9日 (月)

丹羽文生拓殖大学海外事情研究所准教授による「台湾蔡英文政権の対日政策―緊密化する日台関係―」と題する講演内容

六月十七日に開催された『アジア問題懇話会』における丹羽文生拓殖大学海外事情研究所准教授による「台湾蔡英文政権の対日政策―緊密化する日台関係―」と題する講演内容。

 

「一九九九年九月二十一日台湾南投県を震源とするマグニチュード七・六の大地震発生。私が国士舘大學二年生の時。発生から十日後の十月一日、台湾に飛んだ。六十人の仲間と共に十日間ボランティアとして救援活動を行った。台湾の親日に触れた。日本語が流暢な老人が『ふるさと』を涙を流しながら歌ってくれた。その老人に『君は教育勅語を知っているか』と言われた。私は祖父母と暮らしていて『教育勅語』を憶えていたので朗誦したら、老人は手をたたいて喜んでくれた。

 

十年後、拓殖大学に奉職。拓殖大学は台湾協会学校として発足。台湾統治を進めるための台湾研究と日本人への啓発を行った。第二代台湾総督の桂太郎が初代校長となり、台湾近代化に役立つ人材を育てた。三代目学長は後藤新平。二代目學監は新渡戸稲造。『拓殖』とは開拓殖民の略。拓殖大学のアイデンティティの源は台湾。平成二十八年四月台湾研究センター創設。

 

蔡英文政権で日台関係は成果が出ている。台湾駐日代表に知日派大物を起用。謝長廷代表は元行政院長。行政のトップだった人が大使になるのは異例。亜東という言葉は日本人にはなじみがない。中華民国という言葉は稀薄化している。実務機関の名稱は『交流協会』から『日本台湾交流協会』に、『亜東関係協会』から『台湾日本関係協会』に変更した。二〇〇一年三月、赤間二郎総務副大臣が公務で訪台。二〇〇二年一月、古屋圭司経済産業副大臣が私的に訪台。二〇〇六年八月、宮腰光寛農林水産副大臣が私的に訪台。

 

安倍再登板後、二〇一二年に『日台漁業協定』締結。一三年に李嘉進亜東関係協会会長が首相官邸で菅義偉官房長官と面会。一五年七月に安倍総理が李登輝元総統と面会。同年十月に安倍総理が蔡英文主席と面会。二〇一三年三月、安倍総理はフェイスブックで『震災発生時、台湾は世界のどの国よりも多額の二百億円を超える義捐金を送ってくれた日本の友人です』と書いた。二〇一六年一月に国会で『台湾は日本の古くからの友人です。自由な言論の下で行われた今般の総統選挙は台湾の民主主義の証しです』と答弁。岸田外務大臣は『台湾はわが国にとって、基本的な価値観を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する重要なパートナーであり、大切な友人』と言った。いびつな状態は改善されつつある。日本が台湾に冷ややかな態度をとると台湾のみならず国際社会から後ろ指を指される。馬英九政権下でも、日台関係は進化。馬英九は反日の権化と言われるが、八田與一記念公園は馬英九の指示で作られた。

 

二〇一六年の対日世論調査では、『最も好きな国』は日本が五六%、中国は六%、アメリカは五%。日本統治下で建てられた日本式建物をリノベーションして民宿・カフェ・レストランとして再利用すする現象が台湾各地で起こっている。その中心は二十歳から三十歳の若者。何処に行っても日本のコンビニ、百円ショップが散見される。台湾と日本の人的往来は拡大している。修学旅行先として台湾ほど適している國はない。台湾への修学旅行を増やすべし。韓国・中国は子供たちの将来にとって有益なのか。地域間交流も活発化すべし。

 

民進党内部では蔡英文への批判が高まっている。中国人観光客が減った。観光施設に打撃。対中政策を柔軟にせよという声あり。国民党は複雑な政党。台湾国民党と中国国民党とがある。国民党と自民党はもともといい関係。民進党は日本の民主党といい関係。

 

パナマとは一九一二年中華民国建国以来の関係。断交二か月前に大使に勲章を授与した。中国はパナマを札束でひっぱたいた。中国はパナマ運河の二番目の利用国。これが中華民国の存在を稀薄にした。断交ドミノが続く。次はバチカンかもしれない。トランプにとって台湾は取引材料。トランプに幻想を抱いてはならない。バチカンは一九四二年に重慶政府と外交関係樹立。中国には五五〇万人のカソリック信者がいる。地下教会に属する人はその数十倍。ローマ法王はその安全を保つために中国と国交を結びたいのではないか。

 

日本の民進党は思想も哲学もない。政党の体をなしていない。蓮舫はミニ金美齢と言われていたことがある。台湾に融和的であった。最近の蓮舫はそうとも言い切れない。しかし個人としては台湾にシンパシーを抱いていると思う。民主党の親台派は小沢一郎幹事長によって潰された。

 

日本版『台湾関係法』を作るべし。自民党に『日本・台湾経済文化交流を促進する若手議員の会』(会長・岸信夫氏)がある。アメリカの『台湾関係法』を念頭に置いている。日本外交に求められるのは主体性を持って台湾と付き合うという強靭さ」。

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2017年9月26日 (火)

山田宏参院議員の講演内容

五月二十三日に開催された『第五十回呉竹会アジアフォーラム』における山田宏参院議員の講演内容は次の通り。

 

「言葉狩りは世界を無色にする。トランプ登場は国家としての日本を取りもどすチャンス。ヨーロッパは一つになると誰もが疑っていなかったが、それが崩れてきた。日本は外国頼みになっているもどかしさがある。北のミサイルに体して日本自身は何もできない。

 

グローバルの反対はエスニック。日本人は日本人らしく生きよう。日本は自分で自分を守らねばならない時代にいる。日本直が何処まで眼覚められるか。日本は国家を自分の手で守ろうということを拒否してきた。憲法九条二項を削るべし。来年の十二月までには発議しなければならない。日本の夜明けになるかどうかの正念場。

 

日本は数千年来、天皇を中心にまとまっている國。神話が生きている國。これが一番の強み。皇室・神社・日本語が日本を支えている。山上憶良の『好去好来の歌』は遣唐使への歌。『そらみつ 大和の国は 皇神(すめがみ)の 嚴(いつく)しき國 言霊の 幸はふ國』と歌われている。私はこの歌に出会った時、この精神を守りこの精神を基盤に日本が睦み合って行くのが大切だと思った。危機の時こそ『根っこ』を大切にしていきたい」。

 

続いて田母神俊雄氏は次のように語った。

「北は儲からない暴発はしない。アメリカも北を攻撃しても儲からない。日本にとって一番怖いのは中国。尖閣に侵攻する」。

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加瀬英明氏の講演内容

五月二十四日に開催された『第五十回呉竹会アジアフォーラム』における加瀬英明氏の講演内容は次の通り。

 

「二〇一七年は日本の曙。日本の周辺は騒然としている。中国がアジアを制するか、日本がアジア導くのか、分かれ目である。十九世紀後半、西洋帝国主義が大津波のように押し寄せた時、日本は近代化を遂げたか、中国は近代化できなかった。大化改新と明治維新はよく似ている。大化改新の頃は、唐が大きな勢力。朝鮮半島は流動的。徳川時代末期と似ている。

 

日本は近代化にために天皇中心の中央集権国家にした。神道よりも仏教を選んだ。仏教の方が普遍性がある。『中国』という名称は辛亥革命の後彼らが勝手に作ったもの。日本は海の文化。中国は山。中国の理想郷は山の奥。日本は謙虚な文明。中国は傲慢な文明。今上天皇は世界で最も謙虚な方。世界から良い物を採用する日本は謙虚。日本は謙虚だから明治維新が成功した。日本にとって一番大切なのは天皇。

国民は天皇のことを真剣に考えるようになった。天皇は芸能人でも政治家でもない。天皇は神々を祭られ祈られることが一番のご使命。天皇はお祭りをされるとともに歌を詠まれる。歌は祈り。

 

『宗教』『独裁者』『指導者』という言葉は明治以降の言葉。私たちの中には指導者・独裁者はいない。神道で一番大切なのは言挙げしないこと。言葉が大切であることを日本人は太古から知っていた。仏教・儒教と共に日本にロジックが入ってきた。言葉は自己主張・自己弁護のために使う。言葉は危険なもの、

 

イスラムはキリスト教より六百年若い宗教。カソリックとプロテスタントとが論理が違うと言って殺し合った。日本版は論理を嫌う。孔子はペテン師。民衆を治めるための政治的書いたものが『論語』。

 

天皇は日本人の優れた面の結晶。マッカーサーが臣籍降下にした皇族の若い方を皇籍にお入れすることが大事。『平和無抵抗憲法』を改正すべし。安倍氏の提言に大賛成」。

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2017年9月16日 (土)

宮崎学氏による「テロ等準備罪・盗聴法を考える」と題する講演内容

五月二十三日に行われた講演会における宮崎学氏による「テロ等準備罪・盗聴法を考える」と題する講演内容は次の通り。

 

「法律は『法の下の平等』で成り立っている。それが近代市民法の原理。これを侵すのは法としておかしい。相互監視・密告・監視カメラで危機感を煽っているのが最大の問題。三十年前に『暴対法』が出来た。市民運動は反対せず容認して来た。その流れの中に『共謀罪』がある。遠藤誠・西垣内堅佑の二人の弁護士が反対した。弁護士もなかなか集まらなかった。やくざ当事者も反対運動をほとんどしなかった。改正が重ねられ、都道府県条例が作られ、やくざ取締りは厳しい状況になっている。お上に逆らうのは如何なものかという意見もあり、やくざ側の取り組みも遅れた。

 

組織犯罪集団=やくざの側は『暴排条例』の適用を受けてきた。やくざの組員はある程度の免疫力を持った。共謀罪はやくざの周辺者を取り締まることができるようになった。コアではなく周辺で直撃していく。言葉が曖昧に使われている。ものすごく広い範囲をひっかけて行くというのが今回の特徴。

 

『朝日新聞』の報道もピンと外れ。『市民が取り締まられるから悪い』と言うのだ。一般の人まで逮捕されるから悪いというのは大きな間違い。『法の下の平等』は万人に保証されなければならない。法の下に特殊な存在を作るのは嫌な感じがする。『俺の眼を見ろ何にも言うな』という歌がある。目と目を見れば意思が通じていることを理解したら共謀だということになる。

 

色々な集団の独自性を奪うと、フラットで真っ白な社会になるのが怖い。不自然な形で突出して来たのが『共謀罪』。国際的にどこの国もある法律だと言うが、國によって法律が違うのは当たり前。日本には日本の独自の法体系があるべし。

 

一般人は対象としないと言うのは『法の下の平等』に反し法の原則を逸脱している。この法律によって取り締まるのは警察であり、誰を取り締まるのかは警察の判断である。取り締まる側と判断する側が同じというのはいびつ。法としての瑕疵が多い。犯罪計画の準備段階で拘束できると言う。人間関係特に東洋的発想の中に『阿吽の呼吸』がある。これを肯定すると『計画がある』ということになる。文化を破壊する。人殺しの小説が『反社会的』という烙印が押され、規制される可能性あり。私は無制限の表現の自由を求める。権力で規制するのはとんでもない。自然淘汰されるべし。

 

微罪とも言えない微罪でやくざとその周辺者が逮捕されている。そういう状況で『法の下の平等』がぶっ壊されている。この法律が通れば警察官の凄い増員をしなければならない。盗聴監視を裁判所の手続きをしないで出来るようになる。極秘裏に監視されるのは恐ろしい。警察が自分で決めて自分で取り締まる事が出来る権力を掌握する。この法律で得をするのは警察だけ。三十年前の『暴対法』の時も同じ。

 

裁判闘争をすべし。金も時間もかかり、警察に余計に睨まれるが、そのリスクを背負っていただきたい。この法律に対峙してもらいたい。盗聴の技術は凄く発達している。大人のおもちゃ屋でも盗聴する道具を売っている。街宣活動はこの法律で引っ掛けられる。この法律でダメージを受けるのは右派」。

 

千駄木庵主人曰く。この講演内容に全面的に賛同するものではありませんが、報告の意味で掲載しました。

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2017年8月27日 (日)

荒木和博氏(特定失踪者問題調査会代表・拓殖大学海外事情研究所教授)が「朝鮮半島の現状と拉致問題」と題する講演内容

五月二十日に開催された『アジア太平洋学会五月例会』における荒木和博氏(特定失踪者問題調査会代表・拓殖大学海外事情研究所教授)が「朝鮮半島の現状と拉致問題」と題する講演内容は次の通り。

「平成十五年に『特定失踪者問題調査会』を開設。こんなに長く続けるとは思っていなかった。未だに問題は解決していない。昭和五十五年一月七日に『産経』が拉致事件を報道。その見出しを今でも覚えている。当時私は民社党本部書記局にいた。高度成長の時代。私は二十代半ば。朝鮮総連も非常に強かった。民社党解党後、私は朝鮮問題の研究をした。現代コリア研究所を手伝った。

 

九六年十月号の『現代コリア』に石高健次朝日放送ディレクターが原稿執筆。中学一年生の女の子が拉致されたという情報が書かれていた。その原稿を『現代コリア』のホームページに載せた。名前が特定され、横田めぐみさんと判明した。

 

西村眞悟衆院議員に対処を依頼。西村氏が平成九年二月三日の衆議院予算委員会で質問。橋下龍太郎首相が『調査をしている』と答弁。『アエラ』と『産経』が報道。そして運動が始まって行った。

 

日本政府は『拉致疑惑』と言って『拉致』とは言わなかった。平成十四年の小泉訪朝で、北朝鮮は拉致を認め、金正日が謝罪した。新潟県警は『曽我ひとみさんは拉致ではない』と言っていたのに、実際には拉致されていた。行方不明になった人の家族から数多くの問い合わせが来た。事態が深刻になった。私は『救う会』の事務局長をしていたが、仕事が手に付かない状況になった。私の妻に書類の整理をしてもらい、データベースを作った。七十年代にアベック・夫婦でいなくなった人が集中。看護師が多い。

 

二〇〇三年、『特定失踪者問題調査会』設立。昭和五十一年の時点で、日本政府は拉致だと分かっていた。拉致はこれからも起り得る事。今の政府のやり方は、警察が捜査し、証拠があり、間違いないとなると、政府が拉致の認定をする。年間九万人の失踪者がある。失踪してから二年以内に『失踪した』と警察に言いに行っても警察は何もしない。そういう状況で二十年、三十年経過すれば、拉致かどうか分かることはない。現場で動いている警察官に相当悔しい思いをしている人がいると思う。

 

政府答弁では『北朝鮮も国家ですから話し合いで解決』と言った。これをぶち壊さないとどうしようもない。拉致問題解決の方策は、①身代金を払う。②被害者を中国に逃がす。韓国にはこの方法で帰国した人がいる。③実力による救出。北朝鮮国内が混乱したら自衛隊によって救出。これは周到に準備しなければならない。北朝鮮に助けに行かなきゃいけない。自衛隊が行くしかない。それを想定した準備も意識づけも必要。拉致被害者を実力で救出するとなると、アメリカと韓国が邪魔をする可能性があるが、それにブレーキをかける一番いい方法は、拉致問題を国際的な人権問題としての取り組みにすること。

 

北朝鮮の人権問題は、日本人拉致に限らず他国民拉致、強制収容所、公開処刑等々、山ほどある。『自国民を拉致されている我が国が先頭に立ってやるんだ。協力してくれ』というプレゼンテーションができれば、アメリカも韓国も、少なくとも正面からは邪魔しにくい。『北朝鮮という国をどうにかしなきゃいけない』という国際世論を高めていくことで、日本の主体的な動きの自由度を増すということに尽きる」。

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2017年8月21日 (月)

加瀬英明氏による「昭和天皇の御聖徳」と題する講演内容

五月十四日に開催された「昭和神宮ご創建期成会春季推進大会」における加瀬英明氏による「昭和天皇の御聖徳」と題する講演内容は次の通り。

 

「軍歌が嫌いな人が多い。テレビで軍歌が放送されることなし。『軍艦行進曲』の作曲者瀬戸口藤吉は鹿児島生まれ。日清戦争の時に日本人によって作曲されたのは素晴らしい。昭和五八年中曽根康弘総理が訪米した際、中曽根氏が大日本帝国海軍主計少佐出身であることからアメリカ海軍軍楽隊がこの曲を演奏して歓迎した。

 

第百二十五代・今上天皇は世界で最も謙虚な方。西洋の帝国主義がアジアに押し寄せ、中国は阿片戦争に敗れ、日本にはペリーが来た。中国と朝鮮は近代化できなかった。

 

中国は陸の文化、日本は海の文化。中国の理想郷は仙郷。山の高いところに理想郷がある。海の向うには蕃人が住んでいる。大変傲慢な文化が中国文化。天帝が徳の高い人を選んで人間社会を治める皇帝になる。中国には国境がない。日本は海原の向うに常世の国という理想郷がある。恵比寿信仰は波に乗ってくる漂着神。海原の向うから幸をもたらす。日本は外国に対して傲慢ではない。

 

神道は宗教ではない。日本人の心である。神道で一番大切なのは、言挙げをしないこと。日本人は言葉が凶器であることを太古から知っていた。言葉を使うのは、自己主張・自己弁護をする時。良い言葉を発すると世界の現実が良くなる。和歌は世界を幸せにする。

 

中国の易姓革命は暴力革命を正当化する思想。論理を嫌うのが日本の本質。儒教が入って来ると論理が入ってきた。儒教は日本に入って来て素晴らしい精神修養になった。漢文を仮名交じり文にして毒を抜いた。日本仏教と中国仏教とは全く異なる。演歌の歌詞は全てやまと言葉。柏手を打つ、手締めをするというのも日本のみ。自分を空にする。『和』を欧米語、中国語、朝鮮語に訳すことはできない」。

 

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金田秀昭氏(岡崎研究所理事・元海将)による「習政権下の中国の海洋覇権戦略」と題する講演内容

五月十三日に開催された『アジア問題懇話会』における金田秀昭氏(岡崎研究所理事・元海将)による「習政権下の中国の海洋覇権戦略」と題する講演内容は次の通り。

「昨年十月からイージス艦は日本海にずっといる。脅威の水準は上がっている。海洋については後発的な國。中国は海洋への関心は低かった。中国には列強から海洋領域を簒奪されたという特別な思いがある。改革開放で力が付き、ナショナリズムが高揚して来た。富国強兵の道は海洋にありという考えがある。中国を盟主とする大中華共栄圏を作ろうとしている。インド・中近東・東南アジア・中央アジア・沿海州を合わせたもの。朝鮮は入っているが日本は入っていない。日本は大中華共栄圏には入らない。日本は單一民族・單一言語国家である。そして国際社会で大きい影響力を持っている。だから日本は一つの文明である。

 

中国はソ連との国境の三十万の守備隊を退かせた。ロシアとの関係も良くなった。エネルギーのはけ口が海に向かい、海洋進出。中国の国家海洋戦略は二十年周期で変わる。国家海洋局を作った。この二十年間失敗の経緯があって、成功していない。鄧小平時代は海洋戦略をうまくやった。『中華マハニズム』(注・中国近代海軍の父と言われる劉華清が、中国海軍にA.T.マハンの理論を移植させる形で生み出した中国流のマハニズム戦略の事)の戦略が行われている。一帯一路も然り。真珠の首飾りと言われる。南シナ海が戦略の基地になっている。バシー海峡を自由に中国艦隊が通れば、太平洋に出て行く。バシー海峡を守るのは台湾。アメリカは大きな島国。海洋国家の道を歩んで来た。

 

中国は大陸国家。『防災・防衛・防犯』が大切と小池知事は言っている。どこの国も徴兵は難しい。軍は技術者集団になっている。そして体力が必要。安倍首相の憲法提案はどういうものか。戦術的に加憲という方向性を見せ、形の上で、公明・維新の会の二党が乗ってくれる話にした。一項、二項をそのままにして三項に自衛隊を書くことなどできるわけがない。自民党の『草案』に国防軍が明記されている。『国家安全基本法』を議論すべし。妙な形で筋道が立てられてしまったと思う」。

 

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2017年8月18日 (金)

イリハム・マハムティ氏による「ウイグルの現状について」と題する講演内容

四月三十日に開催された『第六十九回日本の心を学ぶ会』におけるイリハム・マハムティ氏による「ウイグルの現状について」と題する講演内容は次の通り。

「三千人から四千人のウィグル人が日本で生活している。中国はこの人たちを危険視するようになった。中国にとってウィグル人が集団でスポーツをすることが脅威。九七年二月、青年たちがサッカー場を借りて決勝戦を行おうとしたら、水を張ってできないようにした。若者たちが怒ったら無差別発砲した。

 

ウィグルでは沢山の天然資源が発見された。十三億人の消費エネルギーの三分の一はウィグルが支えている。しかしウィグル人は貧乏のまま。これに反発すると『民族主義』『分裂主義』と言われる。

 

公安に無断で転居すると逮捕。六十歳以下の男性は髭を伸ばしてはいけない。過激思想の象徴とされる。女性のベール着用禁止。二〇一五年、ウィグル人青年が赤信号を無視したらその場で射殺。警察官は処分されなかった。礼拝・祈りという言葉が携帯電話に出てきたら、過激思想の持ち主として逮捕。神のご加護という言葉を使っても駄目。今年三月『過激思想的摘発条例』が施行された。『豚肉料理を別の場所で食べて下さい』と言っても過激派になる。子供に宗教的な名前を付けたら受理されない。十年前のことを密告しても十万元もらえる。恨みのある人に対して権力を利用して報復することが出来る。ウィグルでは『自分はイスラム教徒ではない』と言う人が増えている」。

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