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2020年11月 7日 (土)

明治維新の目的、明治日本の精神は、明治天皇が渙発された御詔勅、御製、『大日本帝国憲法』に明確に示されている


明治維新の断行によって、日本国は各藩並立の幕藩体制を超克して、天皇中心の統一國家の真姿に回帰することによって外國の侵略から祖國を守る体制を確立した。つまり、幕末の祖國の危機に際して、日本民族は自然に、日本國家・民族としての一体感・運命共同意識中心に古代からの國家の統一者である天皇を仰いだのである。國民の同胞意識・連帯感、そして外敵に抗するナショナリズムの中心には天皇がゐまさねばならなかったのである。明治維新後の近代日本における「一君萬民」の國體明徴化そして皇軍創設は、かかる精神に基づくのである。

片岡啓治氏は明治維新について、「新しい時代を開くとは、日本の太古に還ることだったのである。…古代に還るとは、決して古くさい死物を復活させるというようなことではなく、王と民とが一体となって睦あい、政(まつりごと)と祭(まつり)とが一つに溶けあい、一君のもとに萬民が平等に暮らす、そのような社會への復帰が夢みられたのであり、そのような世の中をよみがえらせるためにこそ、〈世直し〉が求められたのであった。…そこで求められた新時代とは、その後の現實に起こるような西欧化による近代の形成ではなかったのである」(『維新幻想』)と論じた。

外圧の危機が主なる原因となって断行された明治維新といふ未曾有の大変革は、一君萬民の日本國體の開顕と一体であった。そして明治天皇が神々に誓はれた『五箇条の御誓文』の精神を体して、明治維新の大変革が行はれた。

廃藩置県、身分制度撤廃、徴兵制實施、『大日本帝國憲法』発布などの維新後の大変革・大建設事業は、明治天皇の勅命によって行はれた。わが國に天皇・皇室といふ御存在がなかったならば、明治維新といふ大変革は實現しなかった。日本の傳統の体現者たる祭祀主・日本天皇の御聖徳によって、有史以来未曾有の変革が行はれたのである。また、「諸事神武創業之始ニ原」くこと、即ち一君萬民の國體の開顕が新時代の変革そのものなのである。我國においては、「一君萬民」の國體精神、天皇の御存在こそが維新変革の中心であり原基なのである。


ところが、今日のわが國の議會政治は、とても「公議を竭」しているとは言へない。また健全に機能してはゐない。政党間・政治家同士の醜い権力闘争が繰り返されてゐる。國會中継を見ればわかる通り、相手を議論で打ち負かし、相手の言葉の揚げ足を取り、自分の意見に従はせようとすることに汲々としてゐる。

かうした事の根本原因は、わが國の道統である「尊皇精神」「天皇へのかしこみの心」が、政治家にも國民にも官僚にも希薄になってゐるからにほかならない。

明治維新の目的、明治日本の精神は、明治天皇が渙発された御詔勅、御製、『大日本帝国憲法』に明確に示されている。近代日本はこれによって出発し、力強く歩んで来た。このことを我々は深く学ぶべきである。これを復古即革新と言う。

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