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2019年7月11日 (木)

川村純彦岡崎研究所副理事長(元海将補)による「中国の脅威に対処するためのわが国の防衛体制」と題する講演内容

平成三十一年一月十九日午後二時より、内幸町の日本プレスセンターにて開催された『アジア問題懇話会』における川村純彦岡崎研究所副理事長(元海将補)による「中国の脅威に対処するためのわが国の防衛体制」と題する講演内容は次の通り。
「中国にどう対応するかを研究して四十年になる。東アジア情勢は実に不安定。その原因は中国と北朝鮮。北朝鮮の暴発をどう防ぐか。中国に対してこれまで甘かった。我々と同じ価値観の國になってくれるだろうという期待感があったが完全に裏切られた。

中国が狙っているのはアジア太平洋地域を中国のルールで支配すること。覇権を狙っている。大陸国家であったにもかかわらず海洋国家建設に向かっている。劉華清(八〇年代前半の海軍司令官)が戦略を立てた。二〇一〇年までに第一列島線の内側でのアメリカの行動を拒否する。二〇二〇年までに伊豆諸島の内側での接近を拒否する能力を持つ。太平洋でアメリカと肩を並べる海軍力を持つ。二〇四〇年までに世界の海軍になるという計画を着実に進めている。

一九九六年台湾海峡危機があった。台湾総統選を許してはならぬということで、台湾近海にミサイルを発射。アメリカは空母二隻を台湾周辺海域に派遣。中国にとって苦い経験。中国は南シナ海の聖域化を試みている。アメリカに対抗するために軍事力の拡充を図っている。潜水艦の造成でアメリカ空母接近を阻止せんとしている。大規模な武力衝突にならないようにしながら管轄権を拡大している。(サラミ作戦)これから対立は厳しくなる。

アメリカの中国封じ込めは厳しくなる。冷戦時代以前に戻っている。中国は後発国家。すでに出来上がった秩序をこじ開けて入って来る。アジア太平洋不安定要素。超大国としての国際的地位を獲得したい。それが『中国民族の偉大な復興』という命題。アメリカに脅されないために核抑止力を持ちたい。外洋に展開する力が必要。海軍力が大事。航空力のカバーの無い海軍・陸軍は意味が無い。

中国はどうして軍事力を建設したいのか。①台湾武力統一の時の外国の干渉排除。②海洋大国になるために軍事力拡大。海警の兵力増強を続けている。尖閣にとって脅威。漁民の格好をした民兵に気をつけねばならない。民兵は軍の訓練を受けている。海上民兵の背後に中国海軍がある。二〇四〇年までにアジア太平洋でアメリカと肩を並べたい。

日本の電池潜水艦は極めて有効。封鎖作戦に適している。南西の島々に中国が上陸してきても取り締まる法律は入国管理法。これでは駄目。海上保安庁が取り締まる。軍ではない。適正な法律が出来ていない。国家の主権を守るのは軍である。日本はそれを無視している」。

出席していた自衛隊元高官は次のように語った。「戦前の陸戦隊のような能力をもった軍を作って島嶼防衛を行う。水陸機動運用を前提とした軍を作るべし」。

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