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2019年7月13日 (土)

この頃詠みし歌

讀みたき本のたくさんあるに忙しなき日日の続けば詮方もなし

マンショのン窓ごとに置かれたるキムチの壷をめずらしみ見る

南山といふ山の上に登りなば安重根の大き銅像が立つ

反日国家韓国の首都に来たりけり老人たちは親しげに我らを迎ふ

パゴダ公園に憩へる老人たちにこやかによく来てくれましたと話しかけてくる

もう三十年も昔の事なりソウルへの旅懐かしく思ひ出しをり

国柄をただ守らんとと歌ひましし昭和聖帝の御歌畏し

賑はへる浅草の街を歩みたり幾十年の縁(えにし)ある人と

支那ロシアアメリカの元首の中に立ちわが安倍総理負けることなし

女性を見ても何の感懐も湧かずなりし心臓を病む我情なし

食欲は未だ衰へぬ喜びに今宵も食べ物屋を探し回りぬ

日の本の歩みは永久に絶えるなしすめらみことのゐます限りは

久遠なる皇統連綿神代より今この御代に続くかしこさ

イスラムとの共生のことを語りゐるフランス政治家の巧なる言葉

次第次第に病にたおれる友達が増え来ることを肯はねばならず

久しぶりに会ひたる小学校の同級生昔のままの笑顔なりけり

若き夫婦が仲良く働く店に座し酒呑む時の明るき灯り

素麺と冷麦の違ひなどといふ命題を今宵しみじみ考へてゐたり

大き命題の文章を書かんと立ち向かふこれからの日々を神よ守らせ

心許す友と酒酌み語らへるこのひと時の楽しくもあるか

あの頃は若き短歌雑誌の編集長ついにこの世を去りたまひたり(橋本喜典先生)

人の命限りあるものと今ぞ知る父人先輩の訃報続きて

遠き日に我に話しかける父の声が今も消えずに残りゐしかな

あまりにも切なかりせばテープデッキより聞こえ来る父の声を最後まで聞けず

老いと死の事を詠む歌多くなりし事を悲しむ致し方なけれども

後期高齢者とは何歳までか末期高齢者といふ言葉を聞かず

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