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2018年12月 5日 (水)

祭祀は天皇の行われる最も大切な公事である

どんどん日が短くなってきた。十二月末の冬至が次第に近づいている。天照大御神の「天の岩戸の隠れの神話」は、冬至における太陽再生のお祭りという説がある。農耕民族の日本人にとって日照時間がどんどん短くなっていくことも気持ちのいいものではなかったろう。そこで太陽の再生・新生を祈る祭りすなわち微弱化した太陽を更新する祭祀・儀礼が行われたと思われる。

 

日本人は太陽神たる天照大御神を主神と仰いでいる。ゆえにすべてにおいて明るく大らかな民族である。「見直し」「聞き直し」「詔り直し」の思想もここから発するのである。天照大御神は、八百万の神々が行われた明るく笑いに満たされた歓喜の祭りによって、天の岩戸からご出現になった。厳しい苦行や悔い改めをしなければ神に近づくことができないという他の宗教はとは全く異なる日本伝統信仰の特質である。

 

そしてその祭儀は太陽のもっとも衰える冬至に行われた。冬至は農耕民族たる日本人にとって「古い太陽が死ぬ日」であり「新しい太陽が誕生する日」であった。天照大御神の岩戸隠れは太陽の衰弱であり岩戸よりの出現は新しい太陽の再生なのである。

 

祭祀とは共同体における霊的・宗教的な営みの中でもっもとも大切なものであることは言うまでもない。それは生命の更新・再生であるからである。つまり新たな生命の始まりが祭事によって実現するのである。

 

祭祀は物事の全ての原始の状態を再現復活せしめるのである。生きとし生けるものは、一時的に生命が弱くなることがあっても、祭事によっていっそうの活力をもって再生する。それは稲穂という植物の生命は、秋の獲り入れ冬の表面的な消滅の後に春になると再生するという農耕生活の実体験より生まれた信仰である。

 

そしてこの稲穂の命の再生は、天照大御神の再生と共に行われるのである。さらに天照大御神の再生は人々の知力・呪力・体力・技術力・そしてたゆまぬ努力と明るさを失わぬ精神によって実現する。こうしたことを象徴的に語っているのが天の岩戸神話であると考える。

 

今日の日本の混迷状態にあるが、我々国民が一致して再生の祭り即ち一切の穢れを祓い清める維新を行うことにより、天照大御神の地上におけるご代理であらせられる日本天皇の真姿が顕現し、日本国が再生し新生すると確信する。

 

天皇は祭り主であられるが日本の統治者である。統治と祭祀を切り離すことは國體を隠蔽する。「現行占領憲法」はまさにそういう憲法である。

 

皇室祭祀の大祭は、元始祭・昭和天皇祭・神武天皇祭・春秋の皇霊祭・神嘗祭・新嘗祭である。最も大切なのは新嘗祭である。天皇は潔斎され、ご自身でお供えを行わせられる。大和朝廷発祥の地・纏向遺跡は新嘗祭が行われた形跡があると承る。

 

祭祀は天皇の行われる最も大切な公事である。天皇の祭祀は統治者としての祭りであり、統治と祭祀は一体である。

 

天皇が不断にお祭りをされ国民の幸福を祈られるので、被災地にお出ましになると、国民に勇気と慰めを与えられる。天皇はお祭りだけをされていればいいというのは本末転倒である。

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