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2018年12月 8日 (土)

『特別展 皇室ゆかりの美術―宮殿を彩った日本画』展参観記

本日参観した『特別展 皇室ゆかりの美術宮殿を彩った日本画』展は、「当館創立者の山﨑種二(やまざきたねじ)は、1968(昭和43)年に完成された皇居宮殿を飾った美術品に感銘を受け、より多くの人々にこの優れた作品をご覧いただきたいという願いから、山口蓬春(やまぐちほうしゅん)、上村松篁(うえむらしょうこう)、橋本明治(はしもとめいじ)、東山魁夷(ひがしやまかいい)ら宮殿装飾を手掛けた日本画家たちに同趣向の作品制作を依頼しました。このたび、山種美術館では、これら当館所蔵の皇居宮殿にちなんだ作品を4年ぶりに一挙公開するとともに、皇室ゆかりの美術をご紹介する展覧会を開催いたします。加えて、天皇の手になる書・宸翰(しんかん)や宮家に伝来した絵巻、皇族から下賜された美術工芸品、野口小蘋(のぐちしょうひん)、下村観山(しもむらかんざん)、西村五雲(にしむらごうん)らによる宮家旧蔵の日本画など、皇室とゆかりの深い作品をご覧いただきます。さらに、1890(明治23)年に皇室による美術の保護奨励の目的で設置された帝室技芸員制度にも注目します。橋本雅邦(はしもとがほう)、竹内栖鳳(たけうちせいほう)、上村松園(うえむらしょうえん)らの日本画から、川之邊一朝(かわのべいっちょう)、並河靖之(なみかわやすゆき)、濤川惣助(なみかわそうすけ)、香川勝廣(かつがわかつひろ)らの工芸作品、そして黒田清輝(くろだせいき)や和田英作(わだえいさく)らの洋画まで、帝室技芸員に任命された作家たちの優品を通して、近代の美術家たちが皇室とどのように関わってきたかを振り返ります」との趣旨で開催された。(案内書)

 

後陽成天皇《和歌巻》、有栖川宮熾仁親王《和歌懐紙》、土佐光信《うたたね草紙絵巻》、伝 海北友雪《太平記絵巻 巻第12》、下村観山《老松白藤》、《犬張子形ボンボニエール》、《釣灯籠形ボンボニエール》、橋本明治《朝陽桜》、 東山魁夷《満ち来る潮》、竹内栖鳳《双鶴》、 山元春挙《火口の水》、 川合玉堂《鵜飼》、 横山大観《富士山》、上村松園《牡丹雪》、並河靖之《花鳥図花瓶》、 香川勝廣《菊に蝶図花瓶》、小堀鞆音《秋色鵜飼》,横山大観《飛泉》、安田靫彦《萬葉和歌》、山口蓬春《新宮殿杉戸楓4分の1下絵》、下村観山《寿老》などを参観。

 

どの作品も「美しい」の一語に尽きる。皇室・朝廷と日本文化は一体である。日本の伝統的な美術も文藝も皇室なくして継承されてこなかった。美術・工芸品は古代の正倉院御物から発してまさに皇室の歴史と共にある。彫刻は聖武天皇ご創建の東大寺の毘盧遮那仏像、建築物は聖徳太子ご創建の法隆寺がその元初であり今に伝えられている。和歌文学の伝承と創造は『萬葉集』以来勅撰和歌集がその中心である。

 

天皇御自ら書を書かれ、さらに歌も詠まれた。修学院離宮・桂離宮の御造営など建築・作庭も行わせられた。近代以後は、「歌会始」の儀執行、帝室技芸員の任命による美術工芸の保護奨励が行われた。そして戦後は、日本芸術院の創設・文化勲章授与などが行われ、日本皇室と文化の全く一体の歴史は今日まで脈々と受け継がれている。本日の参観であらためてそのことを認識させていただいた。

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