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2018年10月 7日 (日)

『現行占領憲法』の「国民主権」「政教分離」は、日本國體・皇室の道統とは相容れない

『現行占領憲法』は、日本の傳統的國家観・君主観とは絶対的に相容れない原理で成り立ってゐる。

 

「天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴う國の儀式などの挙行に係る基本方針について」の「第一 各式典の挙行に係る基本的な考え方について」には「各式典は、憲法の趣旨に沿い、かつ、皇室の傳統等を尊重したものとすること」と書かれてゐる。

 

「憲法の趣旨に沿い、かつ、皇室の傳統等を尊重したものとする」といふことにそもそも無理がある。

 

『現行占領憲法』は、日本國體・皇室の傳統とは相容れない「國民主権」と「政教分離」(祭祀と統治の分離をも意味する)を基本理念としてゐる。従って、憲法の趣旨の沿ふことと、皇室の傳統を尊重する事とはどうしても矛盾してしまふのである。

 

『現行占領憲法』は、「君主と人民とは相対立する存在であり、國家は國民同士が契約して成立する」といふ西洋法思想・西洋國家観に貫かれており、日本國體の根幹を正しく規定してゐない。それどころか『現行憲法』は國體破壊もしくは隠蔽の元凶になってゐる。

 

『現行占領憲法』の「政教分離」「國民主権」の原則は、「天皇の國家統治と祭祀との一体」「君民一体」といふ國體の根幹、皇室の傳統を否定してゐる。このやうな「憲法」と皇室の傳統とを整合性を求めることは本来できない。また整合性を求める必要も無い。

 

祭祀國家日本の祭り主であらせられる日本天皇は、常に國民の幸福と五穀の豊穣そして國家國民の平和と幸福を祈る御存在であらせられるのであるから、外國の専制君主のやうな國民と相対立する御存在ではないし、國民を力によって支配し隷従せしめる御存在ではない。

 

國民と共に神に祈り、神を祭り、神の意志を國民に示し、また國民の意志を神に申し上げ、國民の幸福の實現を最高の使命とされるお方が天皇である。つまり天皇と民は「和」「共同」の関係にあるのであり、対立関係ではない。かうした天皇中心の日本の國柄を「君民一体の日本國體」と言ふのである。また、天皇の祭祀は私的行為では絶対にない。祭祀と天皇の國家統治とは分かち難く一体である。

 

「憲法」に、日本の國柄に反し天皇の御本質を正しく表現してゐない「天皇条項」があるから、日本は安定を欠いてゐるのである。

 

この度の「ご譲位」そして「皇室典範改正の議論」においても、「憲法との整合性」「護憲」の名のもとに数々の國體破壊もしくは隠蔽が行はれてゐる。

 

外来思想である「君主と対立する人民が國家の主権者である」といふ「國民主権論」がわが國の國家傳統を隠蔽し破壊してゐる。これは、國家存立の基礎を揺るがす事實である。

 

葦津珍彦氏は、「将来の憲法改正においては、君民対決の連想を誘発させる『國民主権』の語を削り、日本國君民一致の精神に基づき『統治権の総攬者(統合し掌握する者)としての天皇』の地位を復元すべきものと思ふ。」(『天皇・神道・憲法』)と論じてゐる。

 

今日、政治の混乱・道義の低下・外圧の危機が顕著になってゐる。そして人々の心の中に不安と空虚感が広まってゐる。これを克服するためには、日本民族としての主体性の回復が大事になってくる。

 

わが國の歴史において、日本國民の価値判断の基準は常に、天皇を中心とする國體精神であった。特に政治・倫理・文化・生産・軍・教育など國家民族の基本において然りであった。

 

大化改新・明治維新の歴史を見て明らかなやうに、急速な変化と激動の中でわが國が祖先から受け継いだ傳統を守り、かつ変革を為し遂げた核は、天皇のご存在であった。

 

わが國の歴史始まって以来、日本といふ統一された國家を体現する核が天皇であった。どのやうな困難な時期においても、日本國家・日本民族が常に傳統を守り統一体としての國家民族を維持し、かつ、新しいエネルギーを結集して國家変革を行った。その中心の核が天皇であった。國家的危機にある今日こそ、日本國體精神の回復が大切なのである。

 

 天皇の御存在・歴史を貫く天皇の傳統的神聖権威は、まさに「天壤無窮」である。しかし、それは日本を弱體化せんとして戦勝國・アメリカによって國際法を蹂躙して戦争直後に押しつけられた『現行占領憲法』の「規定」によって隠蔽され続けてゐる。

 

日本國體の道統、皇室の傳統とりわけ「天津日嗣の高御座の繼承」といふ神聖不可侵の事柄の正しき傳統あるべき姿の隠蔽、無視、改変の原因は『現行占領憲法』である。『現行占領憲法』は、「天壤無窮の神勅」に示された「天皇は日本の永遠の統治者であらせられる」といふ國體の本姿を隠蔽してゐる。「諸悪の因」は『現行占領憲法』にあるのである。

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