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2018年10月16日 (火)

この頃詠みし歌

朝毎に八種類の薬をばのまねばならぬわが身悲しき 

 

人類の進歩と調和といふ言葉余りにも空しき響くことあり

 

角筈行きの都電懐かし九段上の停留所に立ちて待ちゐし

 

今からは五十年も昔のこと夢の如くに思ひ出さるる

 

靖國神社の銀杏の實を拾ひ来てストーブの上で焼きし思ひ出

 

二松學舎に通ひたる約十年間九段の坂は親しかりけり

 

大山巌品川彌二郎像 薩長が大江戸を制したる証しか

 

若き夫婦が明るく楽しく店を守ることのよろしも団子坂下

 

ああやはり昔は良かったなどと言はず今日のこの日を生きて行かなん

 

敵國の手先の政党が偽りの平和を叫ぶことの疎まし

 

新たなる思ひに今宵三カ月ぶりの萬葉集の講義を為せり

 

若き友の一途な思ひを受け止めて我に力無きをいたく恥じたり

 

パワハラとやらに鍛へられつつ生きて来し者たち多し我等の世代

 

これほどに心臓がいたみてゐたるとは夢にも思はず生きて来にけり

 

親切な看護師さんに血液を取られて嬉し秋の夕暮れ

 

心臓が爆発をして一瞬にこの世を去ればそれも良きかな

 

大君の貴き御姿を拝しながら靖國を潰すとは何といふ言葉

 

これやこの神職を長く務め来し人の言葉かと空しくなりぬ

 

わが怒り激しく燃え立つ今日の夜は甘き物など食べたくなりぬ

 

羊羹も金平糖もわが怒り鎮めるに良しと今日も食せり    

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