« 千駄木庵日乗九月十八日 | トップページ | 第88回日本の心を学ぶ会のお知らせ »

2018年9月18日 (火)

この頃詠みし歌

風吹けば諏訪台越えて電車の音わが部屋にまで聞こえ来るなり

 

世の更けに電車の音が聞こえ来て何故かさみしき心となりぬ

 

我よりも年長の人がスタスタと山道登りその後を我は息切らし登る

 

大いなる信の力は今もなほ高野の山に息づきてをり

 

登り行く参道に蝋燭の灯が並ぶ夜見の国へといざなふごとく

 

蝋燭の灯は揺れるなり死者を弔ふ人々の心を燃やしめにつつ

 

死者を弔ふ日本人の信仰心燃ゆるがままに蝋燭の灯燃える

 

難行苦行と言はずして何なるか炎天の日に山道登る

 

高野山の奥の院の参道に這ひつくばりて燈(ともしび)灯す

 

足腰の弱りたることを実感す高野山の霊域を歩み

 

天平の昔を偲ぶ夏の夜 光に浮かぶ大いなる佛

 

外つ国人多く来たれる東大寺毘盧遮那仏の大きみ光

 

春日大社に灯りともりてみ戦さで斃れし人々の御霊慰む

 

萬葉の歌をそらんじ唱へゐる幼児の何と可愛らしきや

 

白妙の衣ほしたりと朗々と御歌唱へる幼児いとし

 

炎暑去りて窓を開ければ涼風が部屋に入り来る朝(あした)なりけり

 

酷暑猛暑去り行きにける静か夜を一人書を読むことのよろしも

 

今宵また般若心経を誦しにつつ先祖の御霊に向かひ座しをり

 

炎天の日に友達と信号を待てば吹き出す肥満体の汗

 

若き友と歴史談議の花を咲かせランチを食す道灌山下

 

真剣に生きる時には真剣な歌生まれくる言霊の光

 

明日よりは命甦へり楽しくも力強くも生きて行かなん

 

心身の疲れ果てたるこの夜は歌も出で来ずノート閉じたり

 

毎朝を太陽の光身に浴びて今日のひと日の力湧き来る

 

人に会へば暑いですねと言ひ交はす炎天の日のつづく下町

 

起き出でて今朝も灼熱の太陽を仰ぎて生きる決意高める

 

筆の動き覚束なくて精神の動揺を鎮める術なかるべし

 

根津権現み祭り日は雨多し今年もまたも雨降りにけり

 

佳き人の電話とメールに励まされ今日も新たなる歩み始める

 

古来稀と言はれし年を一つ過ぎ命尊しと思ふ今宵は

|

« 千駄木庵日乗九月十八日 | トップページ | 第88回日本の心を学ぶ会のお知らせ »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121949/67183209

この記事へのトラックバック一覧です: この頃詠みし歌:

« 千駄木庵日乗九月十八日 | トップページ | 第88回日本の心を学ぶ会のお知らせ »