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2018年6月 6日 (水)

『NHK大河ドラマ特別展「西郷どん」』展参観記

 

本日参観した『NHK大河ドラマ特別展「西郷どん」』展は、「明治維新から150年、2018年の大河ドラマの主人公は西郷隆盛です。薩摩(鹿児島)の一介の下級武士から身を起こし、明治維新を成し遂げた西郷隆盛。しかし、この稀代の英雄には、肖像写真が一枚も残っておらず、その生涯は多くの謎に包まれています。本展覧会は大河ドラマと連動しながら、西郷隆盛ゆかりの歴史資料や美術品などによって、「西郷どん」の人物像と激動の時代を 浮き彫りにします。西郷の風貌を最も忠実に伝えるとされる肖像画や、座右の銘を記した書「敬天愛人」。西郷がその婚礼に尽力した篤姫が所有していた華麗な調度品には多くの 展覧会初公開品が含まれます。また幕府瓦解のきっかけとなった幕末の最重要史料「討幕の密勅」も登場。そして、あの有名な銅像「上野の西郷さん」の制作過程を物語る新出写真まで、西郷隆盛の魅力のすべてを味わいつくす展覧会です」(案内書)との趣旨で開催された。

 

「西郷隆盛肖像画」石川静正画、「天璋院所用 薩摩切子」、「於薩海二英入水」松月保誠画、「西郷菊次郎宛 西郷隆盛書状」、「孝明天皇御宸筆 忠誠」、「大久保利通宛 西郷隆盛書状」慶應元年、「徳川慶喜書 誠」、「討幕の密勅」慶応三年、「錦旗」慶應四年に朝廷より土佐藩に下賜、「江戸開城談判 下図」結城素明筆、「西郷頼母宛 西郷隆盛書状」明治二年、「西郷隆盛陸軍元帥辞令」明治五年、「西郷隆盛軍服」、「西郷隆盛遣韓使節書状」明治六年、「武者絵」明治時代初め西郷隆盛筆、「私学校綱領」明治時代初め西郷隆盛筆、「私学校祭文」明治七年西郷隆盛筆、「西南戦争に対する大義名分論」明治九年川路利良筆、「西南戦争官軍高札」明治十年、「正三位御沙汰書」明治二十二年、「西郷隆盛銅像設置場所申請書」(明治二九年)など貴重な資料を参観。

 

孝明天皇の御宸筆「忠誠」は初めて近くで拝したが、まことに素晴らしいものであった。やわらかに筆致ではあるが、強さがにじみ出ていた。徳川慶喜の書も見事であった。

 

会津の西郷頼母と西郷隆盛が親交があったこと初めて知った。隆盛は、会津戦争後、頼母に見舞金を度々送ったという。西郷隆盛は敵方であった庄内藩士からも慕われた。「西郷隆盛軍服」は明治六年四月に習志野で行われた近衛兵大演習にて近衛都督(総司令官)であった隆盛が着用したもの。隆盛の身長は一八〇㎝、体重は一一〇キロであったと推定され、まことに大きな軍服。「西郷隆盛遣韓使節書状」には、韓国に対して礼を尽くして交渉を行う旨が詳細にそして丁寧に述べられている。しかし一度決定された遣韓使節派遣は、岩倉具視、大久保利通によって覆されてしまう。

 

「私学校祭文」において西郷隆盛は、「蓋し学校は善士を育する所以なり、只に一郷一國の善士たるのみならず、必ず天下の善士為らんことを、夫れ戊辰の役に名を正し義を踏み、血戦奮闘して斃るる者は乃ち天下の善士なり、故に其の義を慕ひ其の忠に感じ之を茲に祭り以て一郷の子弟を鼓舞するは、亦学校の職を尽す所以なり。西郷隆盛謹んで誌す」と論じてゐる。

 

多くの貴重な資料により、西郷隆盛の生涯そして明治維新から西南戦争までの歴史を学ぶことが出来た。やはり日本国史上西郷隆盛は偉大なる人物であったと思う。

 

             〇

「西郷隆盛銅像設置場所申請書」に発起人総代として樺山資紀の名が記されている。樺山資紀は薩摩藩士、海軍大将、警視総監、海軍大臣、台湾総督、内務大臣などを歴任した。従一位大勲位功二級伯爵西南戦争では熊本鎮台司令長官谷干城少将の下、同鎮台参謀長として熊本城を死守した。その樺山資紀が西郷像建立の発起人総代となったのである。かつての敵側からも尊敬される西郷隆盛が如何に大人物であったかがわかる。樺山資紀の曾孫が、都議会議員をつとめた故樺山卓司氏である。小生とは学生時代からの友人・同志であった。樺山卓司氏は、まことに気の毒なことに都議会のボスといわれた自民党都連内田茂幹事長(当時)との軋轢で自殺に追い込まれた。遺書には「内田許さない!!これは全マスコミに発表して下さい!人間性のひとかけらもない内田茂。来世では必ず報復します。!お覚悟!!自民党の皆さん。旧い自民党を破壊して下さい」と書かれていた。

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