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2018年3月29日 (木)

『横山大観・竹内栖鳳・川合玉堂をはじめとする、近代日本画の精鋭たち』展を参観して

本日参観した『横山大観・竹内栖鳳・川合玉堂をはじめとする、近代日本画の精鋭たち』展は、「明治40年(1907)、政府は文部省主催の美術展覧会(文展)を開設、さらに大正8年(1919)帝国美術院主催の美術展覧会(帝展)に改組しました。これら“官展”に対し、横山大観を中心とする旧日本美術院派は、同3年(1914)日本美術院を再興、本格的な在野運動へと進んでいきました。ことに、大正から昭和初期にかけては、文、帝展を主舞台とした東京画壇と京都画壇、さらに在野の大観率いる日本美術院とがそれぞれ独特の存在感を示して鼎立しており、近代日本画壇は、さながら百花繚乱の様相を呈していました。
本展示では、まさに、この時期に重なって形成された野間コレクションより、近代日本の絵画革新運動を牽引してきた精鋭たちによる美の光彩を感じていただきます」(案内書)との趣旨で開催された。

 

川合玉堂《渓山春色》横山大観《松鶴図》・前田青邨《羅馬へのおとづれ》・下村観山《竹林賢人》・竹内栖鳳《鮮魚》・上村松園《塩汲ノ図》《惜春之図》・木村武山《光明皇后》・松岡映丘《池田の宿》・安田靫彦《春雨》・小林古径《売茶翁》・鏑木清方《五月雨》《夏の旅》・堂本印象《清亮》・福田平八郎《紅葉遊禽図》・寺崎広業《瀑布》などを参観。

 

川合玉堂の景色の絵は何時見ても心洗われる思いがする。景色の中に必ず小さな人物が描かれているのが良い。美人画は、何と言っても上村松園が良い。鏑木清方や伊藤深水よりもずっと美しい。横山大観は富士山の絵か感動を覚えるが今回は展示されてゐなかった。

 

野間コレクションの色紙「十二カ月図」は、川合玉堂の作品が良かった。小さな色紙の中に大きな風景か描かれていて見事であった。福田平八郎の作品も良かった。洋画の技法を取り入れているとのことである。また小茂田青樹という人の作品も色彩が美しかった。この方の作品は今回初めて観賞した。

 

先日六本木の泉屋博古館分館で参観した木島櫻谷の作品は無かった。やはり、画壇の主流からは外されていたのであろうか。芸術の世界にも色々複雑な派閥の対立と言うか不調和の歴史があったようである。

 

野間記念館の参観を終えて、江戸川公園、肥後細川庭園を散策したのであるが、この辺りは、講談社野間家、肥後細川家に縁のあるというか所有していた建物や公園が多い。また、近くの椿山荘は明治の元勲山県有朋の屋敷跡である。細川家は言うまでもなく鎌倉時代から続く家柄である。講談社野間家は明治末期に創業し発展した出版社である。「私設文部省」とまで言われるほどの大出版社になった。創業地は、今私が住んでいる文京区千駄木三丁目(旧町名駒込坂下町)である。

 

今日は、美しい日本画を鑑賞し、江戸川公園の櫻並木と神田川に浮かぶ桜の花びらを愛でるとともに、日本の歴史を偲んだ。

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