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2018年3月 1日 (木)

日本神道は、天神地祇を祀る祭祀宗教である

祭祀は、現代に生きる神話である。祭祀は、原初・始原への回帰であり、天地宇宙開闢への回帰である。それがそのまま新生となり革新となる。決定的な危機に際して、「原初の神話」を繰り返すことによってこれを打開する。

 

個人の生存も共同体の存立も「肇(はじめ)の時」「始原の時間」への回帰が大切である。個人も共同体も年の初めに新たなる希望と決意を燃やす。祭祀とはその「肇の時」「原初への回帰」の行事である。

 

日本神道は、天神地祇を祀る祭祀宗教である。神の偶像を祀りそれを拝むといふことはない。何処の神社にお参りしても、その神社の御祭神の神像を拝むといふことは殆どない。日本神道は自然神・祖霊神そのものを拝むからである。偶像崇拝は無い。

 

日本人は本来「自然には神霊が宿る」といふ信仰を持ってゐる。それは『記紀』の物語や『萬葉集』の歌に表白されてゐる。

 

菅原道真は

 

「このたびは 幣もとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに」

 

と詠んだ。

 

伴林光平は

 

「度會の 宮路に立てる 五百枝杉 かげ踏むほどは 神代なりけり 」

 

と詠んだ。

 

藤原俊成は

 

「雪降れば 嶺の真榊 うづもれて 月に磨ける 天の香具山」

 

と詠んだ。

 

こうした自然神秘思想を回復することが今最も大切なのであろう。

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