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2018年3月13日 (火)

この頃詠みし歌

たまきはる命を生きて七十一年いよいよ強く生きたしと思ふ

 

ものを書かむと机に向かふ時にしも列車の音が風に乗り来る

 

静かなる夕べの神域に入りゆきて神を拝ろがむ時のかしこさ(根津神社参拝)

 

古き町の小さき教會昔のままの姿なりけることのよろしさ

 

家出でて夕暮の町を歩み行く 目指すは何時もの居酒屋一軒

 

温かきうどんを食するこの夕べ我はともかく大食漢にて

 

昇り来し中坂の上の神苑に白梅薫る湯島天神

 

白梅の咲き薫る庭を経巡りて春の来たるを喜びてをり

 

天満宮人満ち溢れ春来たる

 

女坂下り行きつつ梅めでる

 

やはらかき春の陽射しを身に浴びて四方(よも)を眺むる屋上庭園

 

やはらかき春の陽射しの中に立ちいよゝ目覚める新しき戀

 

切れ味の悪き鋏と格闘し袋切り裂く朝(あした)なりけり

 

父の故郷徳島眉山を訪ねし日の晴れわたる空今も忘れず

 

父の友と共に食せし名物の菓子の名前は忘れたりけり

 

鳴門の海見晴るかすホテルで父と共に食せし鯛の刺身懐かし

 

あの頃の父はまだまだ健やかに故郷(ふるさと)の友と語らひてをり

 

覚悟して暗き川にぞ入り行きし人の魂天に昇れり

 

守護靈の導きたまふを祈りつつ静かなる夜をもの書きてゐる

 

雨風の激しき夕べ買ひ物に出で来し道にたたら踏みたり

 

ひねもすをやまと歌のこと書き過ごす春の嵐の吹くを聞きつつ

 

春雨の降り続く日は家に籠りひたすらものを書き続けたり

 

青年の如くに生きんと自らに言ひ聞かせたり鏡を見つつ

 

一日を恙なく過ごせし喜びを神に感謝に床に就きたり

 

(えにし)ある人々集ひ逝きませる小田村先生に花捧げたり(故小田村四郎先生告別式)

 

小雨降る町を歩みて佳き人の告別式會場に着きにけるかも()

 

またお一人昭和の御代のみいくさ戦ひし方が世を去りたまふ()

 

多くの人が参り来たれど告別の式てふものは悲しかりけり()

 

幼き日の父母との思ひ出よみがへり涙さしぐむ我にしありけり

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