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2018年1月18日 (木)

加藤達也産経新聞編集委員(前ソウル支局長)による「日韓関係の現状と将来」と題する講演内容

昨年十月二十一日午後二時よりTAP高田馬場にて開催された『共済セミナー』における加藤達也産経新聞編集委員(前ソウル支局長)による「日韓関係の現状と将来」と題する講演内容は次の通り。

 

「何が朴槿恵の逆鱗に触れたのか分からなかったが、後で明らかになった。社長・社員・読者・読者以外の方も心を痛めて下さり感謝の気持ちで一杯です。取材・人間関係を通じて朴槿恵政権との無益の五百日戦争に突入。この体験で韓国を見る目が養われた。二〇一四年四月セオウル号沈没事故の時、六時間朴大統領が何をしているか分からない時間があったことが問題になり、国会・メディアで取り上げられた。権力は市民社会をあらゆるやり方で監視する。『記事を取り下げて謝れば日本に帰す』と言われた。私は納得できなかった。隣国韓国が自由民主の価値を共有しているかを新聞記者として確認したかった。二〇一四年八月五日に大統領府から電話がかかった。

 

私は『朝鮮日報』の記事を引用し、私の取材、国会審議状況を記事にした。その私の記事が左派系メディアに取り上げられた。それが国内で大きく広がった。大統領府がこれに反応し、『民事刑事で追及する』と言われた。『産経』が大統領を攻撃したというすり替えが行われた。『産経』をとっちめようという意識が働いた。事実や法よりも国民の情緒によって決まる。『論より証拠』よりも『証拠より論』。国民情緒→法→証拠事実という関係性。ガラの良くない保守派団体にデモをやらせる。二〇一四年八月十三日に検察に呼ばれた。『見てくれの社会だから見てくれを良くすれば良い』と女子社員に言われた。新しいスーツ・ネクタイ・ワイシャツを着て行った。検察官とはまず最初に服の値段の攻防があった。

 

韓国は忖度の社会。新聞社は五人の『加藤救援チーム』・サポート体制を作ってくれた。社からは『撤収しても良い』と言われたが、最後まで戦うと言った。理不尽な譲歩はしないことにした。六人の弁護士のチームが作られた。法廷で傍聴人がプラカードを持って騒いでも裁判長は制止しない。韓国人の忠誠心はあまり質の高いものではない。裁判で分かったことは告発の根拠が無かったこと。加藤の記事は気分が悪かったから告発したということ。裁判所の前で自動車の通行を妨害するパフォーマンスをやる。ガス抜き。朴槿恵裁判も同じ。拘留期限を延長し、手錠腰縄姿を何回も写させ報道させる。人民裁判。新しい大統領が『私が王様だ』と宣言。報復・見せしめをする。クリーニング屋などの市民から激励された。『朴槿恵に負けるな』と言われた。駐車場から法廷まで案内をしてくれた裁判所の職員が『無罪祈願をしていた』と私に言った。素朴な正義感。

 

押し付けられた反日に懐疑的な人もいる。しかし多くの人々には日本統治時代の悪い神話が染みついている。これに触れなければ友好的に付き合える。何でも取引材料にする。人質を取る。文在寅政権で不毛の歴史戰爭に日本は巻き込まれる。親日派を清算する。文在寅は徴用工問題という反日スローガンで当選。竹島に専属軍を置く。軍事拠点にした。韓国内は反日政策に誰も異を唱えない。大統領秘書室長は大変な金日成シンパ。日本は、北方領土(ロシア)・尖閣(中国)・拉致(北朝鮮)・竹島(韓国)という四つの國に包囲されている。十九世紀の世界観を持っている四つの國に取り巻かれている。『ニューヨークタイムズ』は憎むべき相手ではないので『ニューヨークタイムズ』の記者が私と同じことをしても裁判にかけられない」。

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