« 千駄木庵日乗十二月三日 | トップページ | 千駄木庵日乗十二月四日 »

2017年12月 4日 (月)

立憲民主党の動きとエーリッヒ・フロムの主張

ドイツの社会心理学、精神分析、哲学の研究者エーリッヒ・フロム(1900323 - 1980318)は、その著『自由からの闘争』(1941年刊行)で「近代ヨーロッパおよびアメリカの歴史は、ひとびとをしばりつけていた政治的・経済的・精神的な枷から、自由を獲得しようとする努力に集中されている。自由を求める戦いは、抑圧されたひとびとによって戦われた。かれらは守るべき特権をもっているものたちに対抗して、新しい自由を求めた。そしてある階級が支配からの自由を求めて自分自身のために戦ったとき、かれらは人間の自由そのもののために戦っているかのように信じこんでいた。…しかし長いあいだ現実につづいた自由を求める戦いのなかで、ある段階では抑圧に抗して戦った階級も、勝利を獲得し新しい特権をまもらなければならないときがくると、自由の敵に味方した」「私は社会主義が欺瞞的な言葉となったロシアを忘れる事ができない。というのは、生産手段の社会化はすでに実施されているけれども、実際に強力な官僚制が巨大な人民大衆を操っているからである。これは必然的に、たとえ政府の支配が大多数の民衆の経済的利益に有効であろうとも、自由や個人主義の発達を妨害する。こんにちほど、言葉が真理をかくすために悪用されることはかつてなかった。協調の裏切りは宥和とよばれ、軍事的侵略は攻撃にたいする防御としてカムフラージュされ、弱小国家の征服は友好条約の名でおこなわれ、全人民の残虐な抑圧は社会主義の名のもとにおこなわれる。デモクラシー、自由、個人主義という言葉もまた、この悪用の対象になる」と論じている。

 

わが国の最近の「リベラル」を標榜する政治勢力は、フロムのこの主張をよくかみしめるべきである。リベラルを標榜しつつ共産党と共闘して自民党政権と戦うことはフロムの言う「自由の敵に味方する」ことになるのである。

 

フロムの「軍事的侵略は攻撃にたいする防御としてカムフラージュされ、弱小国家の征服は友好条約の名でおこなわれ、全人民の残虐な抑圧は社会主義の名のもとにおこなわれる」という主張は、まさにロシア(旧ソ連)、共産支那のやったことを予見している。

 

あってはならないことだが、リベラルを標榜する勢力が、自民党を打倒した後、共産党主導の専制国家が現出する危険があるのである。枝野幸男は、「われわれは保守だ」とか「右でも左でもない、前へ」などと言っているそうだか、國體破壊の革命政党とたとえ院内であろうと共闘することのどこが「保守」なのか、何処が「左でもない」のか、冗談も休み休み言ってもらいたい。

|

« 千駄木庵日乗十二月三日 | トップページ | 千駄木庵日乗十二月四日 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121949/66119198

この記事へのトラックバック一覧です: 立憲民主党の動きとエーリッヒ・フロムの主張:

« 千駄木庵日乗十二月三日 | トップページ | 千駄木庵日乗十二月四日 »