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2016年11月22日 (火)

東京財団主催『公開フォーラム・アメリカ大統領・トランプとヒラリーはどちらが強いか?全国党大会と本選挙の展望』における登壇者の発言

七月十四日に開催された東京財団主催『公開フォーラム・アメリカ大統領・トランプとヒラリーはどちらが強いか?全国党大会と本選挙の展望』における登壇者の発言は次の通り。

 

久保文明氏(リーダー/東京財団上席研究員、東京大学法学部教授)「広い視野で位置付けると異例づくめの選挙。政治経験がほとんどない人を二大政党が指名したのは初めて。非主流の人が外から入ってきて二大政党の候補を勝ち取るのは珍しい。共和党が孤立主義的傾向を持つ人を指名するのは戦後では珍しい。共和党は外に対して積極的で国際的だった。二大政党の大統領候補のどちらも保護貿易主義なのは戦後初めて。トランプの保護貿易主義は確信犯。クリントンもTPPに再交渉を要求すると言っている。共和党候補の方がイラク戦争への態度などで左にいるというのも珍しい。これが選挙の結果や展開を読みづらくしている。共和党はタカ派、民主党は内向きと言われるが、ニクソンは日本に対してきつかった。共和党は永続的の孤立主義になるかどうか。TPPに対してクリントンは元々賛成だった。今は戦略的反対。トランプは確信的に反対」。

 

前嶋和弘氏(上智大学総合グローバル学部教授)「クリントンにとって非常に厳しい選挙。『今』という時代精神がヒラリーには足りない。予備選挙で熱狂的にヒラリーを応援する人は少なかった。ヒラリーは若者にとって遠い存在。ヒラリーとトランプの勝負は最後の最後まで分からない。

 

西川賢氏(津田塾大学学芸学部准教授)「トランプの支持率が五月をピークに下がり始めている。社会経済状況が重要。二〇一六年初頭から、オバマの人気は回復基調にある。クリントンにとっては追い風。内外で突発的事件が起こると世論は変わる。人種・銃規制の問題はアメリカの奥深いところに横たわる問題。共和党にとって今回の選挙は政党支援の構造に大きな変化が見られる。南部は一枚岩で共和党支持基盤ではなくなってきている。これまでの政党支援の固定的パターンが揺らいでいる」。

 

安井明彦氏(みずほ総合研究所欧米調査部長)「景気が大きな要素になるのは常識だが、今回はこれまでの経験通りにはいかない。経済の構造的変化で政治が安定しない。低成長時代の選挙はどうなのかを見て行きたい。未知の出来事、分からないことが進んでいる。対立の構図がこれまでと異なっている。今回どちらの候補も大きな政府に傾いている。共和党の方が外交的に閉じる方向になっている。クリントンは年金拡充の方向に行っている。民主党・オバマもその方向で動いている。共和党は近年過激で小さな政府に動いている。トランプはインフラに積極的。民主・共和両党の支持者で年金削減すべきではないと言う人々が多くなっている。共和党が開いて行って、民主党が閉じて行くことになるのかどうか。現実の前にはマクロの議論は極めて駄目。自由貿易擁護だけでは駄目。コントロールできないことがものすごく起っている。そこに怒りや焦りがある。そこでどういう選択をするのかに注目する」。

 

中山俊宏氏(サブリーダー/慶應義塾大学総合政策学部教授)「トランプの感染力の強さに驚いている。普通に予測するとクリントンが勝つ。私的にクリントンを知っている人と、メディアを通じて知っている人とのギャップがある。クリントンは知見とインプリメントが高い。トランプ現象はオバマの全否定。変化するアメリカで居場所がなくなっていく人々をトランプは肯定している。アメリカが大きく変化する上での通過儀礼がトランプ現象。尖閣など国と国とがぶつかり合う時、クリントンはどう出るか。トランプが大統領になると、国務長官・国防長官の人事が難しい」。

 

渡部恒雄氏(東京財団上席研究員兼政策研究ディレクター)「インテリはプロレスを見ない。トランプはプロレスっぽい。トランプ好きはプロレス好き。トランプはプロレスのビジネスをやっている。トランプは通過儀礼のトリックスター。イメージとしては橋下徹大阪市長。大きく政治が変わるきっかけを作る人。しかしちゃんとした大統領になるわけではない。だから副大統領に誰がなるかが大事」。

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