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2016年10月15日 (土)

『第四七回呉竹会アジアフォーラム』における渡辺利夫拓殖大学前総長による「憲法改正の志」と題する講演の内容

六月二十八日に開催された『第四七回呉竹会アジアフォーラム』における渡辺利夫拓殖大学前総長による「憲法改正の志」と題する講演の内容は次の通り。

「『安保関連法案』が成立した。大変限定的な集団的自衛権の行使であるが、ひとまず安心。自衛権とは、いかにして国を守るかの方法論。我々が議論すべきなのは何を守るかである。いかに守るかは後から出てくる

 

辞典に『憲法』を入力すると『コンスティチューション』と出てくる。憲法の本当の意味は国の体質、つまり國體である。この言葉はGHQによってタブーにされた。憲法の本義は國體である。人に人格があり、国には国柄がある。日本の國柄とは何か。二つのキーワードがある。①同質的②連続的。日本の國柄とは同質的であり、連続的である。日本は世界で稀に見る同質的。

 

日本は人種・言語・宗教が同質的。遺伝子分析の結果、古い時代から日本には同じ人種が住んでいたと言える。日本語の起源はよくわからない。日本以外の國で日本語がしゃべられた形跡はない。日本語は孤立言語と言う。縄文時代から文法の基本構造は変わっていない。

 

『萬葉集』には天皇から兵士たちの歌か収められている。現代と縄文時代・平安時代は響き合う。言語的にも同質的な珍しい国が日本。日本は多神教の世界。宮中の新嘗祭は米作の神事。日本人は米の中に神が宿っていると信じている。山川草木悉皆成仏。日本は精霊を信じている國。宗教が原因となって国が分断した歴史的事例は日本には皆無である。人種・言語・宗教から見た同質性が日本の國柄を示すキーワード。

 

従って日本の文明は連続的である。日本の歴史教育・歴史教科書は左派が握っている。三年前の式年遷宮には始まって以来の日本人が集まった。『日本の安泰を願う心で沢山の人々が集まった』という感想を神職が言っていた。西暦六九〇年の持統天皇の時代から式年遷宮は続けられている。これこそ連続性の証し。日本国の連続性を我々の目前に示してくれるのが式年遷宮。今上天皇は第一二五代の天皇であられる。日本の皇室は連続性を示している。日本国の憲法には日本國體が書き込まれなければいけない。

 

安倍政権は長期化の可能性が大きい。しかるに憲法改正の機運は高まっていない。憲法改正というと第九条だけが問題だということになる。世論が二分されている。人口減少・地方の衰退は大問題。家族が崩壊している。人口再生産所帯が消滅している。日本の文明の危機。夫婦と二人以上の子供から成る家族を標準所帯という。しかし、二〇〇六年以後これが単身所帯を下回っている。二〇三〇年に単身所帯が四〇%になる。配偶者と死別した人は男性より女性の方が多い。女性の方が長命。結婚しない人、結婚してもすぐ別れる人、結婚しても子供を持たない人がどんどん増えている。

 

ライフスタイルは個人の自由という考え方が定着。憲法の精神が定着すれば日本人は増えない。日本の人口はラディカルな形で消滅する。その根底にあるのが『憲法十三条』。共同体より個が大事という社会。十三条改正こそが国を守るために必要。このことに命を懸ける政治家がいない。『憲法十四条』の『両性の合意』のみによって作られた家族には共同体の基礎だという考えはない。日本文明の将来を考えるなら十三条と二十四条を改正すべきである。外敵と戦うことも大事だが、わが内なる敵とも戦うべきだ。この二つの条文が日本人をすれっからしにしている」。

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