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2016年9月24日 (土)

臣下国民が、天皇及び皇室を限りなく尊崇し奉ることが、わが國の平和と安定の基礎である

 

日本國存立と安定の基礎は、神聖君主・天皇の御存在である。いかなる醜い政治権力闘争が行なわれていても、日本国が崩壊せず統一と安定が保たれているのは、皇室の御存在があるからである。

 

日本民族が天皇及び皇室を尊崇する精神を喪失し、天皇の神聖性・尊厳性が冒される時、日本國は崩壊の危機に瀕する。皇室の危機はとりもなおさず國家の危機である。

 

『承詔必謹』が日本國民の道義精神の根幹である。「詔書」のことをやまとことばで「みことのり」と申し上げる。「御事についてのお言葉」という意味であるという。「のり」の「のる」の名詞形であり、おごそかに宣言されるという意である。詔勅・詔書は最高の公文書である。「詔書渙発」の「渙発」とは、四方に水の散る如く広められるという意である。神のご代理として大君が宣言されたお言葉が「のり」である。そしてその「のり」は「憲」「則」「矩」「規」「法」である。「のり」とは、天皇宮廷の宣せられた御命令というのが本義である。

 

天皇國日本存立および日本國民の倫理精神の基本は、天皇の「御稜威」と國民の「尊皇精神」である。神聖君主・日本天皇の大御心に臣下國民が「清らけき心」「明けき心」で随順したてまつることが、日本國永遠の隆昌の基礎であり、日本國民の倫理精神の基礎である。私心なく天皇にお仕へする心がもっとも大切である。それは、須佐之男命・日本武尊といふ二大英雄神の御事績を拝すれば明らかである。

 

日本人の倫理的道義的理想は、「捨身無我」である。和辻哲郎氏は、「『清き心』の伝統は、尊皇の道の一つの顕著な特徴として、この後の倫理思想の潮流の中に力強く生きている。…清さの価値は『私』を去ること、特に私的利害の放擲に認められる。しかるに私的利害は己の生の利害であるから、…自己を空しゅうすることにほかならない。それは生命に根ざす価値ではなくして、生命を請えた価値である。…日本武尊は典型的な英雄として描かれているが、領土とか富とかはおよそこの尊と関係のないものである。」(『尊皇思想とその伝統』)と論じている。

 

 近代の歴史を顧みても、西欧列強のわが国に対する侵略の危機をはねのけた明治維新の大変革は、天皇・皇室を君主と仰ぐ日本國體の明徴化という原理によって断行された。大東亜戦争敗北という亡国の危機も、先帝昭和天皇の無私の大御心によって打開することができ、戦後復興が成し遂げられた。

 

 わが国は建国以来、天照大御神の生みの御子・現御神日本天皇を、祭祀主・君主として仰いできた。これが万邦無比のわが日本國體である。国民が、天皇及び皇室を限りなく尊崇し奉ることが、わが國の平和と安定の基礎である。

 

 しかし、天皇国日本の國體を破壊あるいは隠蔽せんとする勢力が存在してきたこともまた事実である。天皇・皇室の敵対する者すなわち朝敵・国賊は昔から存在したけれども最終的には悉く天皇・皇室の御稜威に服し、平定された。

 

 天皇を君主と仰ぐ日本國體を破壊せんとする策謀は最近きわめて巧妙になっている。天皇を中心とした國柄を破壊せんとする勢力は、天皇及び皇室への國民の尊崇の心を破壊する事を目的として、皇室の尊厳性・神聖性を破壊する巧妙にして陰湿な画策を続けている。

 

 また近年、國體護持・皇室尊崇の念を持つ人々による、皇室・皇族に対する「諫言・批判・苦言」が雑誌新聞などに発表される以前より多くなった。天皇・皇室を仰慕し、国の将来を案ずる憂国の思いからの切言であろうから、これを反國體勢力の皇室批判と同列に論ずることはできない。

 

尊皇愛国の精神篤い人は、天皇様や皇太子様が「自分たちの抱く天皇の理想像」あるいは「天皇様にはこうあっていただきたいという思い」と異なる御発言や御行動をされた時、天皇様や皇太子様を批判の思いを抱くことがある。

 

 しかし、天皇皇后両陛下をはじめ皇太子同妃両殿下などの御皇族方の御行動・御発言に対し奉り、雑誌新聞などで色々と批判し苦言を申し上げることは如何なものであろうか。何か他の方法にて、諫言申し上げるべきではなかろうか。

 

日々神を祭り、国家国民そして世界の平和と幸福を祈っておられる天皇は、最高に尊い御存在である。生きたもう神であらせられる。天皇陛下以上に国家・国民を思い、その幸福安泰を神に祈られている御方はいないのである。そういう尊貴なるお方に対し奉り、いかなる憂国の士・学識のある愛国者といえども、自分の考え方や、ものの見方や、思想・理論を押し付ける資格はない。天皇・皇族のご意志ご行動が、自分たちの抱く理想像や自分たちの抱く國體思想と異なっているからと言って、天皇・皇族をあからさまに雑誌新聞などで批判するのは慎むべきである。

 

 皇位継承や皇室典範改定など皇室にかかわる重要な御事については、ます以って天皇陛下の大御心に沿い奉るのが臣下・国民としての姿勢である。皇室の重大事について臣下・国民が真摯に議論し、正当なる方法で、その結論を天皇陛下に申し上げることは許されても、自分たちの考え方を天皇陛下及び皇族方に押し付けるなどということがあってはならない。況や一般の雑誌・書籍などで、天皇及び皇族に対し奉り、批判する事は厳に慎むべきと心得る。

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