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2016年9月 9日 (金)

『現行占領憲法』は國體破壊の元凶である

『現行占領憲法』は國體破壊の元凶である

 

「日本テレビ」の八月二十二日の報道によると、内閣法制局などが、「天皇陛下の御譲位」を制度化し、生前御譲位を将来にわたって可能にするためには「憲法改正が必要」と指摘したといふ。これは『占領憲法』第一条で「天皇の地位は国民の総意に基づく」と定めてゐて、天皇のご意思で譲位されることはこれに抵触するといふ理由だ、といふ。

 

内閣法制局の見解は、「天皇の御地位は、成文法の下にあり、成文憲法によって天皇の御地位は制約を受けるどころか決定される」といふ考へ方が基本になっていると思はれる。

 

伊藤正己氏などの著書『注釈憲法』には「国民の総意すなわち意思のうちに存在し、したがって、国民の総意が変わり、憲法改正が成立すれば、天皇の地位の根拠が失われることとなる」と書かれてゐる。

 

受験新報編『法学解答シリーズ憲法』には「現行憲法は国民主権という人類普遍の原理を採るのであるから、国民の意思を無視する天皇の地位を認めることは不可能なことである。『国民の総意』とは、ルソーが説く個々の国民の意思の集合体としての『全体意志』と、国民全体の普遍的・合理意志としての『一般意思』を区別する場合の『一般意思』にあたると説くものもあるが、そのような根拠はない。従って、国民の意思と解すれば良い。しからばこの『国民の意思』はいかにして発見されるかといえば、この憲法自身が定める方法によって判断される。即ち『天皇制』は憲法上の制度であるから、憲法改正手続により天皇の地位一般を否定することが可能である」と書かれてゐる。

 

つまり、國體否定に賛成する議員が国会の三分の二以上の多数を占め、國體否定に賛成する国民が国民投票をした人の過半数を占めるに至った場合には、國體は廃絶されるというのである。これは「革命思想」である。

 

わが國の國體は「祭政一致」である。天皇は権力者ではなく祭り主であらせられる。祭祀國家日本の祭り主であられ、現御神であらせられる日本天皇、そして皇室は、「近代成文法」、況や戦勝國によって押し付けられた『占領憲法』の制約を受けることがあってはならない。

 

「近代成文憲法」は、西洋の法思想・國家観がその根底にある。「國王といへども法の下にあるといふのが『法の支配』の原点である」といふ考へ方がある。これは、イギリスの法思想である。これは、「國家は権力機構である」「憲法は権力の制限規範である」「國王と人民は対立関係・支配被支配の関係にある」とする西洋の國家観・法思想に基づく考へ方であって、天皇を祭り主と仰ぐ祭祀國家たるわが國には通用しないし、通用させてはならない。

 

わが國の「法の起源」は、祭り主たる天皇が神の意志を國民に傳へる「のりごと」である。「法(のり)」は「宣(のり)」である。天皇の上に「法」があるのではなく、天皇の宣命(みことのり・おほせごと・大御心)が即ち「法」なのである。わが國においては、現御神日本天皇の「大御心」「勅」(みことのり)が絶対にして最高の法である。

 

また、「祭祀國家日本の祭祀主・天皇」に関する神聖なる事柄は、世俗の法律問題・政治問題ではない。即ち決して『現行憲法』が規定する「政治権力作用としての國政」ではない。政治権力や成文法によって、天皇を規制し拘束し奉るようなことがあってはならない。

 

わが國においては、成文法があって國體が成立するのではない。國體の上に成文法が成立するのである。天皇は、権力や成文法を超越された神聖なるご存在である。

 

「現行憲法」は、君主と人民とは相対立する存在であり、國家とは國民同士が契約して成立するものであると考える西洋的法思想・國家觀・君主觀・權力論が基礎となってゐる。

 

天皇中心の信仰共同體國家・祭祀國家たる日本には全くなじまない「主權」が「君主にあるのか、國民にあるのか」といふ対立概念に基づく「國民主權」を、成文憲法に書くことは、わが國の國柄とは相容れない。西洋概念で日本國體を規定することはあってはならない。西洋法思想・國家論である「國民主權」なる「概念」を、わざわざ成文法として日本國の憲法に規定することは國體破壊につながる。 

 

神話時代からの悠久の歴史を有する日本の天皇中心の國柄を、西洋の契約思想や人間不信を基盤とした西洋の憲法概念に基づいて成文憲法に規定することは重大な誤りである。

 

「主權」が、「天皇」にあるか「國民」にあるかを論議すること自體、日本の傳統的な考え方・國體觀とはなじまない。この一点を以てしても、「現行占領憲法」はまさしく日本の傳統・國體を破壊する革命憲法である。

 

祭祀主たる天皇と國民の関係は、支配・被支配の関係ではない。天皇は信仰的権威による國家國民の統率者であり、わが國は、信仰的・祭祀的統一によって形成された國家である。そしてその祭祀主が天皇であらせられるのである。祭祀國家として約三千年の時間的連続・歴史を有してきたことが最も大切な日本國の本質であり、日本國體の尊厳性なのである。

 

日本國は、國家の意思を最終的に決定する權力としての主權を持つ國民の意思によって形成された國家、すなわち契約國家・集合國家・權力國家・統治システムとしての國家ではない。

 

「現行占領憲法」は、万邦無比の日本國體を隠蔽しているどころか、國體破壊の元凶なのである。一日も早くこのような亡國憲法は否定されなければならない。國家の基本法典たる憲法は立國以来の歴史の中に培われてきた傳統的国家観に立脚しなければならない。

 

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