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2016年8月 3日 (水)

祭祀と維新

 

 神道の基本行事は、神を祭ること即ち祭祀である。「祭り」とは神に奉仕(仕え奉る)し、神の御前において自己を無にして神の御心に従い奉ることである。つまり神と自己との一體を確認し、神の御心のままに勤めることをお誓いする行事である。

 

 人は、はじめから神に生かされ、神と離れた存在ではなく神と一體の存在であった。しかし、様々の罪穢が神との一體観・神と共に生きる姿勢と心を隠蔽してしまった。禊によって罪穢を祓い清め、祭りと直會(神と共に供え物を食する行事)によって神との一體観を回復する。これが神道行事の基本である。

 

 つまり人の本来の姿を回復することが祭りの原義である。『古事記』に示されている「天地の初発(はじめ)の時」(天地宇宙の始まりの時)に回帰する行事が祭りである。

 

 混迷の度を深めている我が國も、「天地の初発の時」即ち神がお生みになった日本國の最初の時の姿を回復することによって、この危機的状況を打開することができるというのが、我が國の傳統的な信仰である。

 

 「維新」とは、実に罪穢を祓い清め國家の本来の清浄な姿・神のお生みになったままの麗しい姿を回復することである。したがって、今日行うべきことは罪穢を祓い清めることである。

 

 國家の本来の清浄な姿・神のお生みになったままの麗しい姿とは、キリスト教や浄土思想の説くような遥か彼方にある天國とか極楽浄土ではない。今此処に、日本人の本来の生活と信仰とを戻すことである。

 

 今日唯今も実際に全國各地で毎日のように行われている禊と祭祀は信仰共同體日本の本来の姿を回復する祈りが込められている行事である。

 

 日本傳統精神を世界に発展させて、混迷せる現代世界を救済する役目をわが日本はになっているのである。日本傳統信仰の精神が世界の國と民を永遠の平和と幸福に導く道である。これが「八紘為宇の精神」である。

 

日本傳統文化は現代文明の欠陥を是正し新たなる文化を形成する

 

 現代文明・文化は西洋文化・文明が主流となっている。現代文明とは、事物を科学の論理によって技術革新を行うようになった文明のことであるが、それは、産業革命以来機械技術の発達と資本主義そしてそれに反発するものとしての共産主義の発展を促した。どちらも経済至上・物質的豊かさ至上の社会を目指した。。

 

 そして、現代文明は、核戦争の危機・自然破壊・人心の荒廃・経済の破綻そして民族紛争・宗教紛争を見ても明らかな如く、既に頂点を越えて没落の時期に差しかかっている。現代文明・文化の欠陥を是正し、新たなる文化を形成するには、欧米文化偏重から日本傳統文化へと回帰しなければならない。

 

 自然の生命の循環と全ての生きるものの相互扶助の不思議な原理を生活の中で體験する農耕民族たる日本民族の信仰精神が、世界の真の平和を作り出すであろう。

 

 日本傳統信仰は、大自然を尊ぶ。それは、大自然から、人生を学び、生き方を学び、國の平和と人の幸福の道を学ぶ心である。山・川・海・風・樹木・石等々全ての自然に神の命が宿ると信じる。また、人の命は神の命であると信じる。一人一人が「命(みこと)」なのである。一人一人が「日子(ひこ・日の神の御子)」であり「日女(日の神の姫御子)」なのである。

 

 日本人は、森羅萬象ことごとく神ならざるものはないと考えた。人も國土も神から生まれた、神が生みたもうたと考える日本民族の信仰は、神が人間と自然を造ったと考える西洋一神教の創造説とは全く異なる。神と人間と自然とは対立し矛盾した存在ではなく、調和し、融和し、一體の存在であると考える。こうした精神は排他独善の精神ではない。あらゆるものから学ぶべきものは学ぶのである。だからわが國は古来外来の文化を大らかに包容摂取してきた。

 

 闘争戦争と自然破壊を繰り返す現代世界においてこそこの日本傳統精神が大きな役割を果たすと考える。一切の自然や人に神が宿るという大らかにして健全なる信仰精神たる日本傳統精神が、世界を救い、統合し融和して調和するのである。

 

 西洋精神は、キリスト教もイスラム教もマルクスレーニン主義も、一人の教祖の説いた教義・一つの書物に書かれた教義を絶対的なものと信ずる。一神教的ものの考え方が、いかに世界に闘争を持ち来たしたかは、ロシアや支那や朝鮮やカンボジアなどにおける共産主義思想による殺戮、欧米中東などにおける宗教戦争を見れば明らかである。

 

 自由自在にして大らかなる日本傳統精神は、教条的で固定的な西洋思想・文化・文明に訂正と活性化を与えると信ずる。

 

 日本という國家には日本の長き歴史の中から生まれてきた立國の精神というものがある。日本國體精神・日本の道統に反する一切の事象を祓い清める事は緊急の課題である。真に日本を改革するためには、今こそ、天皇を変革の中核する「維新」即ち日本傳統精神・國體精神を勃興せしめ、それに基づく変革が断行されなければならない。それが今日における維新である。

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