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2016年6月16日 (木)

『セミナー・熾烈さを増す米国での日中韓ロビー合戦』におけるロー・ダニエル氏(ベニンシュラ・モニター・グループ社長)の講演内容

二月二十二日に開催された『セミナー・熾烈さを増す米国での日中韓ロビー合戦』におけるロー・ダニエル氏(ベニンシュラ・モニター・グループ社長)の講演内容は次の通り。

 

「日韓の政権レベルでは、慰安婦問題は済んだと思っているが、市民のレベルではこれからも続く。

 

五十ドル札のグラント大統領が政治の仕事から逃げていたホテルのロビーで待っていた請願者たちを、グラント大統領はロビイストと呼んだ。これがロビイストの語源。法律用語ではない。ロビイという言葉には暗いイメージがある。二〇一五年の法務省へのロビイストの登録人数は一一四六五人。報告されたロビイ活動費用は三二億ドル。現職から離れた上院議員の五〇%、下院議員の四〇%がロビイストになる。連邦政府レベルの政策に影響を及ぼす行動のプロセスをロビイ活動と言う。それを職業としている人をロビイストと言う。納税者の意見を政府に仲介するのがロビイスト。彼らは何でもできると言われている。法律会社、PR会社がある。政府の政策立案に影響を及ぼす。

 

外国から自分たちの国益のためにアメリカで活動する組織もある。ロビイストはエージェント。ワシントンDC中心部を東西に貫通するKストリートで働く。特殊な専門家。中国のロビイ活動は非常に活発。大事なターゲットは立法補佐官。最強のロビー法律会社は多数の元高位公職者を雇用。ロビイストはアメリカを動かす大きなエンジン。そこで自国の利益をはかるのは当然。

 

日本政府にも雇われているロビイストもいる。総理官邸か電通を通して経営している。以前はイスラエルロビイ、台湾ロビイが大きかった。今日は中国ロビイ・韓国ロビイが活発になっている。視野を広げるとシンクタンク。研究が中心。中立的研究は少ない。保守系が多い。アメリカが覇権国家になるための国際政治の研究だからそれは当然。

中國・韓国のセンターはあっても日本センターは存在しない。中國・韓国のセンターは日韓歴史問題に深く関わっている。北朝鮮研究グループも存在する。中國の場合、目立つのは孔子学院。習近平政権のソフトパワー。中國流の国際政治論を作っている。孔子学院は韓国・日本にもある。世界四八〇カ所にある。中國の言語文化・教育を普及している。アメリカでは色々反発がある。中国政府の武器であるという批判がある。

 

日本の場合、笹川平和財団の助成によって一九九〇年に作られた『Sasakawa eace oundation USA」がある。責任者は元米海軍提督・太平洋司令官の軍人。韓国はKEⅠ(韓米経済研究所)というシンクタンクがある。

 

安倍首相が昨年四月二十二日に米議会で行った歴史問題での演説に対抗する活動をした。演説の前に熾烈な戦いがあった。中国と韓国は、主に歴史問題がロビイ活動の一番大きな課題。

 

アメリカにおける日米共同体が衰退している。数において劣勢。若い世代の日系米国人の中韓への同調がある。アメリカがアメリカの価値基準に基づいて歴史問題を判断するのは何ら問題ないと言われている。日系共同体が形骸化している。数において劣勢。民族性の喪失。伝統的ジャパンロビイは衰退。日米はずっと経済戦争が続いていた。しかしそれも終わった。世界で称賛される日本の味方になっているアメリカの日本専門家の学者がいる。しかしそういう人々の影響力が低下している。

 

アジア出身の国会議員の会合のパーティでマイク・ホンダは日本酒の樽を叩きながら演説。従軍慰安婦問題が主な活動。日本のために頑張る国会議員はいない。韓国のために頑張る国会議員はいる。チャイニーズ・アメリカンは圧倒的数。連邦・州・地方レベルで中国系政治家が躍進。数のゲームでも質の強さでも中国は凄い力がある。歴史問題では韓国と連携。

 

韓国移民は一九六五年から始まった。日韓正常化と関係あり。アメリカはベトナムに韓国の兵隊を派遣するのとバーターで韓国人ねアメリカ移民を受け入れた。黒人の多い町で韓国人に商売をさせた。一九九二年のロスの暴動での教訓が票の結集ということになった。パワーをつける運動。本国と在米組織の融合。移民は増加を続ける。

日本は一国完成主義があり、わざわざ外国に行って博士号を取る必要性なし。この伝統は良いが、アメリカでの発言力は弱まる。二〇一一年にアメリカ大学院で取得した博士号の数は中国が一六一一〇、インドが八九三二、韓国が四八六八、台湾が二二八三、日本か九〇五。アメリカの一流大学の博士に日本人は少ない。中国人・韓国人は多い。

 

日系アメリカ人に日本人という意識が希薄になっている。日系議員に慰安婦の碑の建設に賛成する人が多い。

 

アメリカには、神の意志に従ってアメリカが世界に秩序を作るという意識がある。アメリカの人口はマイノリティの数が白人を超える。アジア系の七三%がオバマを支持した。アジア系の票を奪い合っている。その中で日本系が力を落としている。台湾人は日本が好き。日本語の歌を歌って抱き合う。韓国人とは全然歴史認識が違う。台湾人は政治活動をやっていない。

 

韓国はエリートと市民が分裂している。韓国の学者は『日韓基本条約』否定の学会まで作ろうとしている。こういう事がアメリカでの活動の原動力。個人の利益のために国家を斃してもいいというのがジョン・ロックの考え方であり、アメリカの考え。日本のエリート層は考え方を変えなければ日本は負ける。勤勉な日本人を西欧は評価」。

                        〇

 

千駄木庵主人曰く。この講演内容は、日本にとって深刻な問題だと思う。日本は官民挙げてアメリカでのわが日本の影響力強化につとめねばならない。それは民進党・共産党連合政権では不可能である。民進党の大半そして共産党の歴史観は中韓と同じである。

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