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2016年5月15日 (日)

阿部純一氏(霞山会理事・研究主幹)による「習近平の軍事改革」と題する講演内容

二月六日に開催された『アジア問題懇話会』における阿部純一氏(霞山会理事・研究主幹)による「習近平の軍事改革」と題する講演内容は次の通り。

「習近平は二〇一二年に政権の座に就く前、国家副主席としてアメリカを公式訪問。米中パートナーシップを提案。その後、米中首脳会談の都度、新大国関係を提案。中國はアメリカ匹敵する大国という自負が垣間見える。二〇一三年、オバマはカルフォルニアにオバマを招き、初めて首脳会談を行った。習近平は『太平洋は中国とアメリカの希望を両方満たすことが出来る、ハワイより東方はアメリカ、西は中國が管理』と言った。太平洋を二分するという話。中國の野望。習近平は『我々の言う新型大国関係とは、ライジングパワーとすでに大国とは必ず対立が生じた。中國とアメリカはそういう歴史を繰り返し的ならないということ。相互に核心的利益を尊重しよう』と言った。

ウイグル、チベット、南シナ海など中国の領土主権という中國の核心的利益をアメリカが尊重すれば、共通の利益を達成できるとした。現状を中国に有利なようにしていくのをアメリカは容認してほしいと言う事。

 

習近平は、鄧小平の韜光養晦(とうこうようかい)という自力がつくまで時間を稼ぐ戦略を継承。経済・軍事共にアメリカの上を行く中国を実現する。アメリカに対抗できる軍事力を持った時、新型大国関係は言わなくなる。アメリカに『俺の言うことを聞け』と言う。

 

習近平は人民解放軍の実際の姿を見た時、大きな焦りを感じる。時代遅れの軍隊になっている。中國はアメリカに次ぐ軍事費大国になっている。習近平が人民解放軍を見た時、四つの総部は独立王国の如し。七つの軍区は温存されてきた。派閥形成の源。鄧小平の権力掌握の時期は、広州軍区は葉剣英王国。腐敗が温存されてきた。大陸軍を中心とした四総部と大軍区を改編。統合が出来るようにする。習近平は、現代的戦争に勝つ軍を作るために、近代化と反腐敗を達成する。習近平は軍に対する思い入れがある。清華大学を卒業後、中央軍事委員会の弁公庁の職員となり耿飈(こう ひょう)の秘書になった。

 

二〇一三年十一月の三中全会で、『中央軍事委国防・軍改革深化領導小組』設置。習近平が組長になった。二〇一四年八月、党中央政治局第十七回集団学習会が『世界軍事発展の新たな傾向とわが国軍事のあらたな動き』をテーマに開催。二〇一五年九月、『抗日戦争・世界反ファシズム勝利七十周年記念軍事パレード』の式典で習近平は、三十万人兵員削減を明言。二〇一五年十二月陸軍領導機構、ロケット軍、戦略支援部隊創設。軍事委員会を通じた党の軍に対する領導権限を強化集中する。従来の四総部(総参謀部、総政治部、総後勤部、総装備部)体制、七軍区体制、陸軍中心体制を排除。五大戦区体制に改編。

 

中國軍の改革がスムーズに達成されれば、東シナ海、南シナ海での作戦能力が向上した中国をわが国としても想定せざるを得ない。わが国の自衛能力向上は必須の要件となる。

 

国防部は国務院の中における解放軍の出先機関。笹川平和財団が、日中佐官級交流をやった。かなりの人民解放軍幹部が日本で研修を経験。そういう人々がとの位幹部になっているか。日本の対するかなりの知識を持つ。海上自衛隊の力量をかなり正確には測っている。自衛隊の能力を高く見ている。中国軍は志願兵で間に合っている。徴兵していない。

 

瀋陽軍区と北朝鮮軍とは密接な交流あり。持ちつ持たれつ。中國が一番困るのは北朝鮮がつぶれること。北朝鮮の命の絆は中国が供給する食料と石油。『北朝鮮がつぶれて韓国主導の統一が出来たら我々の先輩は何のために血を流したのか』というのが人民解放軍の伝統的立場。中國の軍の近代化のモデルはアメリカ。アメリカは海兵隊の役割が強いが、中国はまだそうではない。アメリカにはない戦略支援部隊を立ち上げた点は注目すべし。衛星破壊能力の向上を図っている。『憲法九条』が日本を守っているわけではなかったことを国民一人一人が身をもって考えるべし。日本も核兵器を持つべし」。

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