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2016年2月22日 (月)

『笹川平和財団 日米交流事業主催 講演会 「不安定化する世界と日米パートナーシップ」』における登壇者の発言

昨年十月十五日に開催された『笹川平和財団 日米交流事業主催 講演会 「不安定化する世界と日米パートナーシップ」』における登壇者の発言は次の通り。

 

ストローブ・タルボット氏(ブルッキングス研究所所長)「九十年代は、我々人類はかなり良い時代に入ったと思っていた。ゴルバチョフ時代、改革派が動き、ロシアは普通の近代国家になるところまでいった。第三次大戦は心配しなくていいということになった。長期的葛藤があったが、ロシアは世界に適合したいと真剣に思っていた。中国は毛沢東主導の政策をわきに追いやって、平和な世界に統合しようということになった。良いニュースばかりだった。国家単位のガバナンスも出来た。それがグローバルなガバナンスにつながると思われた。しかし暗雲が立ち込めた。リーマンブラザーズの件で近視眼的になり、津波のような影響を世界に及ぼした。第一次大戦後、大恐慌が起こりストレス危機が生じたことを思い起こした。ユーロ危機が起こった。ナショナリズムが台頭。ロシアが百八十度方向を転換し始めた。プーチン時代が到来。経済的トラブルが蔓延。より平和になろうという戸口に立っていたが押し戻された。中国とロシアが独裁主義・専制主義に立ち戻った。国際主義がナショナリズムに取って代わられた。ここで言うナショナリズムとは紛争につながるもの。ロシアが近隣国家に戦争を仕掛けている。グルジア・バルト三国にも介入。直接の紛争が米露間に起り得るところまで来ている。中国の指導者は『平和的抬頭』と言っているが、『平和』という言葉の意味を忘れている。日本とアメリカはどこに行くか分からない世界を着実な路線に戻す。プーチンの持っている権力は、クレムリンの中でスターリン以来の最強の指導者。プーチンは誰の言うことも聞かなくていい。今は仲良くしている中国も、ロシアにとって危険。今の中露友好は浅いもの。長く続くとは思わない。中国はロシアがクリミアを編入したのを見て、南シナ海に進んだ。ウクライナの住民の殆どはNATOに入りたいと思っている。日米は同盟国であり、G7のメンバーである。G7の連帯は固い。北方領土は、アメリカは百%日本の立場を支持している。グロムイコは『一粒の砂も返しはしない』と言った。プーチンも然りだ。ロシアはヨーロッパの土地を自分の物にして返そうとしていない。北方領土も同じ。中國の野望は太平洋をアメリカと二分しようとしている。中国は昔持っていたものを取り返し、朝貢国を復活させたい。日本はそれは受け入れがたい。尖閣の領土問題で何事かがあったら、アメリカは日本を守るのは間違いない。TTPは閉鎖的なクラブにならないということで来ている」。

 

イーホル・ハルチェンコ駐日ウクライナ大使「アメリカは病に陥っている。景気が思わしくない。立法司法行政が病んだ形になっている。アンチワシントン、アンチ体制ということだけで支持を増やしてしまう。トランプさんが断トツ。お父さんが大統領だった人はランクが低い。ヒラリー・クリントンは厳しいスタートを切った。彼女も体制側の一員なのである。フランスの右派の抬頭は民主主義の危機。今やアメリカの民主主義の実績が足りなくなっている。ロシアは十四か国と国境を接している。ロシアと国境を接している國は、ロシアを非常に怖がっている。ロシアは敵国を作り出した」。

 

平林博・元駐インド日本大使「八月の安倍談話は、私としては前向きの印象を受けた。未来の世代がお詫びをし続けるようなことはしないと言った。北朝鮮に最も大きな影響力を持っているのは中国」。

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