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2015年11月13日 (金)

「ジョルジュ・ルオー展」を参観して

 

今日参観した「ジョルジュ・ルオー展」は、「20世紀を代表するフランスの画家、ジョルジュ・ルオー(1871-1958)。 重厚なマティエールと透明な輝きに包まれた神秘的な光の描写を特徴とし、敬虔なカトリック信者としての信仰に根ざした深い精神性をたたえた作品は、国や時代、信仰の違いを越えて多くの人々を魅了してきました。人間の苦悩、愛や希望を鋭く描き出したルオーの崇高で深遠なる世界を出光コレクションより厳選した作品でご堪能ください。本展覧会では、油彩・水彩による絵画作品および版画作品の中で、類型化され繰り返し描かれた人物表現に注目し、サーカスの人々・貧しい人々と驕れる人々・キリストと聖者たち・多彩な人物表現の各章に分けて紹介します。ルオーの同時代社会への観察者としてのまなざしと人間存在への深い洞察を手がかりとして、この画家が今なお私たちに訴え続けるメッセージを探り、その魅力に迫ります。作品総数約400点を誇る出光美術館のルオー・コレクションは世界屈指と言われています。しかし、東洋古美術を中心とした展覧会を主とする出光美術館では、ルオーの作品は連作油彩画《受難》シリーズを入れ替えながら紹介するルオー室での展示を中心に行ってきました。このため、本展は、没後50年の大回顧展以来7年ぶりにルオーの代表作を厳選して展示することになります。ルオー芸術の醍醐味を堪能することのできる貴重な機会をどうぞお見逃しなく」(案内書)との趣旨で開催された。

『ミセレーレ』(神よ、われを憐れみたまえ、あなたのおおいなる慈しみによって 1923)、『受難』 1935年、『裁判官』1912年、『辱めを受けるキリスト』1912年頃、『キリストの顔』1930年代、『正面を向いた道化師(半身像)』1939年、『ピエロ』1938-39年、『秋の終り』1952年、『たそがれ あるいは イル・ド・フランス』1937年、などが印象に残った。

イエス・キリストを描いた絵画を一時にこんなに数多く見たのは初めてである。所謂宗教画なのだが、神聖な威厳を描いた絵ではなく、悩める人、苦難に耐える人としてのイエス・キリストを描いているように見えた。イエスキリストは、人間の罪に対する贖いとして捧げられた『神の子羊』といわれるのだからそれは当然かもしれない。

総じて暗い作品が多かった。ただ『たそがれ あるいは イル・ド・フランス』などの風景画も展示されていた。暗い表情のキリスト像を数多く見たからであろうか、風景画には癒される思いがした。全体としてルオーの信仰者としての真摯な姿勢が感じられた。

 

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