« 千駄木庵日乗十一月二十二日 | トップページ | 千駄木庵日乗十一月二十三日 »

2015年11月23日 (月)

『笹川平和財団 日米交流事業主催 講演会・中東湾岸地域の重要性と日米協力の可能性』におけるケント・E・カルダー博士(ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)、エドウィン・O・ライシャワー東アジア研究所所長)の講演内容

八月五日に開催された『笹川平和財団 日米交流事業主催 講演会・中東湾岸地域の重要性と日米協力の可能性』におけるケント・E・カルダー博士(ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)、エドウィン・O・ライシャワー東アジア研究所所長)の講演内容は次の通り。

 

「日本には石油は殆どない。中東からのシーレーンは七千から八千キロある。日米関係は重要。エネルギーの世界は変化している。日本のようなエネルギー依存国家にとって湾岸地域は戦略的に重要。中國さでえ必要な原油の八五%を輸入している。過去二十五年間アジアの地政学が大きく変わった。アジア諸国の石油依存度は上がっている。アメリカはシェールによって依存度は減っている。日本は八五%依存している。アジアは以前にもまして湾岸に依存。欧州の依存度は下がっている。世界に不均衡がある。二〇三五年を見通すと湾岸地域のシェアは上がる。

 

アメリカの石油化学産業の自給津は上がっている。アメリカからの輸出はあるが、それほど大きくはない。基本的にアジアは中東に依存。金融も同じ。外貨準備のシェアは石油危機で急激に上がった。外貨準備高は北東アジアが七〇%。アメリカにはドルという基軸通貨がある。

 

日本の天然ガスの最大の輸入国はカタール。オマーンは戦略的に重要。インド洋では当面アメリカの方が中国より優位。ヨルダン、オマーンは潜在的に安定している。こういう場所での日本の役割は重要になる。ホルムズ海峡が鍵。オマーンの領域がホルムズ海峡に突き出ている。ホルムズ海峡を通るアクセスがアジアと日本にとって重要。世界経済にとっても重要。

 

中国は湾岸諸国に対して輸出国。中国のプレゼンスが大きくなっている。イランとの核合意はアメリカにとって理想的とは言えない。イスラエルにとって危険だから批准すべきではないという意見があるが、合意が無いよりは良い。合意がないとイランの核を抑制できない。イランとの貿易を再開する。イエメンはかなり危険。イランへ制裁の効果はあった。だから今回合意した。イラン人は、『制裁があるので中国の粗悪品を買っている』と言う。

 

忘れてはいけないのは、日本のもっている強み。貴重な強みを放棄してはいけない。日本は信頼されている。イラン・トルコでは、日本が日露戦争に勝ったことを大喜びした。中東には、日本経済のダイナミズム・繁栄が実効性ある関与をして来たという印象がある。湾岸の安定が日本にとって重要。日本は機雷掃海で最も高い能力を持っているので、その面で協力してほしい。日本は中東で貢献しているのに、経済分野での協力なので、目立たない印象がある。

 

中国は急速に台頭している。中国はジブチに拠点を持っている。九十五年に、アメリカはベトナムと外交関係樹立。中國とのバランスを考えるとそうなった。アメリカはペルシャ湾・アラビア湾では大きな安定を図った。イランとの友好の始まり。オバマは長期的視点に立って決定した」。

|

« 千駄木庵日乗十一月二十二日 | トップページ | 千駄木庵日乗十一月二十三日 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121949/62731908

この記事へのトラックバック一覧です: 『笹川平和財団 日米交流事業主催 講演会・中東湾岸地域の重要性と日米協力の可能性』におけるケント・E・カルダー博士(ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)、エドウィン・O・ライシャワー東アジア研究所所長)の講演内容:

« 千駄木庵日乗十一月二十二日 | トップページ | 千駄木庵日乗十一月二十三日 »