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2015年9月29日 (火)

MOA美術館参観記

本日参観した『平松礼二・森口邦彦展』は「MOA美術館では、日本美術の伝統を継承しながら鋭敏な感覚で時代性を捉えた作品を創り出し、海外に発信する二人の作家の展覧会を開催します。平松礼二は、印象派の画家クロード・モネに触発されながら日本画の伝統美を意識した鮮やかな装飾的世界を切り開き、独自の画風を確立しました。近年は、国内はもとより、ジヴェルニー、ベルリンなどの海外で展覧会を開催し高い評価を得ています。森口邦彦は、友禅に受け継がれた高度な技法と幾何学文様を用いた現代的なデザインを融合させた友禅を創造し、2007年重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受けました。海外では、ローザンヌ、コペンハーゲン、オックスフォードで展覧会を開催するほか多くの海外展にも出品し、フランス政府よりレジョン・ドヌール芸術文芸シュヴァリエ章を受章しています。本展では、世界から高く評価される現代日本アーティスト二人の作品をご紹介致します」(案内文)との趣旨で開催された。

 

平松礼二氏の絵画作品「モネの池 四季彩夢」「モネの池 春彩」「モネの池 秋彩」「日本の祈り花は咲く」を参観。統べと今年制作されたもの。駄洒落になるが、モネのマネということになるかもしれないが、モネの作品よりも色彩が激しく、琳派の傳統を継承してゐるように思える。美術の専門用語ではオマージュを込めた作品ということになる。と言ふよりも独自の美的世界を創造してゐると言へる。「日本の祈り花は咲く」はモネのオマージュではなく、富士山を描いた絢爛たる作品。山上の冠雪が花として得かがれている。

 

森口邦彦氏の友禅染の作品「千花」(昭和44年)「黄唐茶格子文」(平成5)「位相重ね鱗花文」(平成24年)などを参観。幾何学模様で一つのモチーフが表現されている。展示されて作品を見つつ、実際に女性が着用したらどういう感じなるかを想像する。

 

続いて「平常展」を参観。「色絵藤花文茶壺」(野々村仁清・江戸時代)「色絵金銀菱文重茶碗」(野々村仁清・江戸時代)「正親町天皇宸翰 日課詠草」(桃山時代)「花唐草七曜卍花クルス文螺鈿箱」(漆工芸 桃山時代)「南蛮人渡来図屏風」(江戸時代)「染付草花文瓶 伊万里」「色絵桃花文皿 鍋島」などを鑑賞。江戸時代・桃山時代の作品だが、古色蒼然といふ感じは全くしない。生き生きとしたものを感じる。だからこそ、名品として今日も大切にされてゐるのであらう。

 

「能楽堂」、豊臣秀吉の「黄金の茶室」(復元)、日本庭園、尾形光琳の屋敷を復元した「光琳屋敷「唐門」「片桐門」などを見学。モア美術館は、熱海で「日本を糺す会」が開催される度に、参観してゐる。メインロビーからの相模湾の眺めは絶景である。

 

この美術館の創設者は、世界救世教教祖・岡田茂吉氏である。戦争直後の混乱期に、多くの華族が生活のためにその家に伝来してゐた美術作品を売りに出したのを、岡田氏が収集し、海外への流出を防いだといはれてゐる。特別室に、岡田茂吉氏の「書作品」、肖像画などが展示されてゐる。この肖像画は嵐知重といふ画家が描いたもの。嵐知重氏の御子息である嵐康一郎氏は宗教法人世界救世教責任役員をしておられたが、今年三月逝去された。小生とは昭和五十年代前半からの知己であった。

 

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相模湾の眺め

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「片桐門」(悲劇の武将片桐且元の屋敷にあった門)

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「唐門」

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