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2015年8月 1日 (土)

『笹川平和財団主催・パネルディスカッションー原子力は持続可能か』における登壇者の発言

五月十四日に開催された『笹川平和財団主催・パネルディスカッションー原子力は持続可能か』における登壇者の発言は次の通り。

 

田中伸男笹川平和財団理事長「この三人は、経産省の出身。経済産業研究所設立時のスタッフ。青木昌彦先生(注・経済学者、数理経済学者。専門は比較制度分析)の弟子。意見は必ずしも一致しないが、昔の仲間が集まって勝手なことを話そうということ。原子力を安全に安心して使えるのか。ゴミの処理をどうしたらできるのか。原子力が持続可能かどうかは重要なテーマ。将来の原子力のビジョンを持つための議論が欠けている。安全と安心とは違う。安心はメンタルな話。安全と安心をごっちゃにして厳しくすればいいというのでは経済は進まない。原子力を続けるためにコストをどう見るか。デブリ(注・原子炉の事故で、炉心が過熱し、溶融した核燃料や被覆管および原子炉構造物などが、冷えて固まったもの)処理をどうするかの議論がない。処理の技術を福島第二で試したらどうか。一国平和主義では安全は保てない。ヨーロッパに学べ。原子力技術について他国と協力して安全を保つべし」。

 

 

泉田裕彦新潟県知事「新潟県は災害に何度も見舞われている。複合災害で原発を維持できるのか。避難所、救援、道路、水などをどうするのか。同時には出来ない。防災計画・複合災害になると、官邸、役所などバラバラ。日本は原子力をガヴァナンスできる能力を持っているのか。『止める、冷やす、閉じ込める』が原発の安全対策。冷やすことに失敗すると他の二つは出来ないので、大事故につながる。冷却出来るかどうかがポイント。冷却失敗は事故の最大原因。全冷却喪失は起らないということで基準が作られている。国内メディアはオブラートに包まれている。透明度は上がっていない。廃炉作業を国の事業としてやるべし。県民の生命財策の安全確保が第一」。

 

 

澤昭裕二一世紀政策研究所主幹「安全規制はどういう組織がやるのか、実行はどこがするのかがガヴァナンスの問題。百%の安全確保ができないということをどう理解してもらうか。ガヴァナンスの問題を政府の何処がやっているのかをきちんとしないといけない。住民も企業も『安全とは規制基準を決めて規制を守っていればいい』と思っていた。エネルギー政策も同じ。不確かな状況が起った時、電力会社がどう対応できるかのトレーニングをどうするかが大事。石油が三か月入って来なかったら日本はどう対応するかを議論すべし。原子力自由化はリスクとは背中合わせで巨額な投資をして人材をプールしている。火力発電とは違う。原子力利用の為に戦略的に備えておかないといけないことが山ほどある。技術を商業化するには誰がどうやるかである。商業化しないと意味がない。原子力会社にはその体力はない。国営会社を作らねばならない。安全規制を国民にきちんと説明することが大切。リスクとは何なのかを政府も規制委員会も統一すべし。エネルギー政策は国が決めるべし。温暖化問題が原子力への追い風になっていた。CO2問題解決の為に原子力が必要というのはちょっとおかしい。原子力とはセキュリティである。安保のために原子力は必要というロジックを立てるべし。メティアの記者は分かっていても制約がある。個別的断片的なニュースが積み上げられても本当の理解にはならない」。

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小生のメモによる報告です。文責は小生にあります

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