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2015年8月16日 (日)

「萬邦無比の國體」と現代維新

神代以来今日までの祖國日本の光輝ある歴史と傳統を正しく認識し把握することが現代日本を変革するために最も大切であると信じる。

 

現代日本は文字通り内憂外患交々来るといった状況である。同じようなことは過去にもあった。幕末期すなわち明治維新前夜である。大きな外圧が幕末に起こった。そしてそういう危機的状況を打開し祖國を救った大変革が明治維新であった。

 

江戸時代は、徳川将軍家が政治の実権を握っていた。そして皇室は京都に押し込められていた形になっており、天皇中心の日本國體が隠蔽されていた。

 

嘉永六年、浦賀にペリーがやって来て開國を迫った。さらに同じ年、長崎にはロシアのプチャーチンがやって来た。そしてあわよくば日本を植民地にしようとして武力を以て圧迫して来た。

 

徳川家が独占してきた役職である征夷大将軍とは「夷」(えびす・えみし=日本に仇なすもの)を征討する大将軍という意味である。ところが幕府はペリーがやって来たら慌てふためいて、何もできない。そして天皇陛下のお許しを得ないでアメリカと屈辱的な國交を結んでしまった。そこで、徳川氏は征夷大将軍の役目を果たすことができないということが明らかとなり、徳川幕府を倒して、天皇中心の國家を再生せしめた大変革が、明治維新である。

 

わが國有史以来未曾有の大変革であるところの明治維新の基本精神は、慶應三年十二月九日、明治天皇『王政復古の大号令』に示されているように「諸事、神武創業の始に原(もと)づき、……至當(しとう)の公議を竭(つく)し、天下と休戚(きゅうせき)を同く遊ばさる可(べき)き叡念」ということである。

 

明治維新の基本精神は、「神武創業への回帰」すなわち、神武天皇が大和橿原の地に都を定められた精神に帰ろうということである。この精神に基づいて大変革を断行したのである。明治維新そして明治期の日本近代化は、実に神武創業への回帰の精神がその根底にあったのである。

 

ただし、明治維新の基本精神たる「神武創業への回帰」とは、「神武創業の精神」に基づいて旧體制(幕藩體制)を根本的に変革し、封建體制を解體し、廃藩置県を断行し、身分差別をなくし、さらには憲法を制定し、議会を開設するなどの大変革を行ったのである。

 

幕末期・明治初頭と同じような否それ以上の危機に直面していると言っても過言ではない。今日においてこそ神武創業の精神に回帰した國家革新を断行しなければならない。

 

日本國家の存立の精神的中核は、天神地祇を尊崇し稲穂を大切にする信仰精神であり、日本という國家は<天皇を祭祀主とする信仰共同體>なのである。ゆえに日本國は天皇國といわれるのである。

 

天皇が現御神であられるということは、天皇は「今生きておられる神」「この地上に実在する神」「人にして同時に神なる方」「天神地祇・稲穂の神靈の體現者」ということである。

 

そしてわが國には太古以来の信仰が、祭祀という行事と共に今もわが國民の日常生活に生きている。また、天皇の祭祀は今日唯今も生きた姿で傳承されている。

 

つまり、日本傳統精神は、天皇の祭祀と神社の祭祀を通して、今もなおその生命を傳えられているのみならず、現実に天皇及び御皇室の自然の命を慈しみたもう御精神と御行動、そして神社の鎮守の森が、自然破壊と人心の荒廃を食い止める大きな力となっている。

 

伊勢の皇大神宮の神殿は、二十年目ごとに必ずくり返される式年遷宮によって永遠に新しい姿に復元し生まれ変わる。古代の神殿が永遠に新鮮な姿で我々の眼前に立っている。

 

このように、日本民族は古代信仰を今日唯今も生活の中に生かしているのである。そして古代信仰の祭祀主を今日の日本国の君主として仰いでいるのである。これが日本國の素晴らしさである。

 

今上天皇は、初代の神武天皇から数えて第百二十五代の御子孫であらせられると共に、現御神として邇邇藝命・神武天皇そして御歴代の天皇と全く同じご資格で國家を御統治されている。萬世一系の皇統は、高天原より地上へと、天照大御神・邇邇藝命・神武天皇から今上天皇へと、時間を超えて一貫して連綿として傳えられている。つまり神武建国以来、一系の天子が國家の君主であられるのである。これは世界史の奇跡であり、他の國家・民族には見られない事実である。まさに「萬邦無比の國體」である。「萬邦無比の國體」の開顕が即ち維新である。

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