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2015年7月24日 (金)

日本國存立の基礎は、神聖君主・天皇の御存在である

 日本天皇が日本國の君主であらせられ、日本の文化と歴史継承の中心者であらせられるということは、天皇が行われる「祭祀」と不可分の関係にある。

 

 ところが、「現行占領憲法」では「政教分離規定」との関係で、皇室祭祀は天皇の私的行為とされている。そして「天皇の祭祀」と「國」(この場合の國とは権力機構としての國のことでる)との関わり合いの問題が常に憲法論争になってきた。しかしながら「天皇の祭祀」は個人の幸福を祈る私的なものでは微塵もなく、あくまで國家國民の平和と安定を祈念されるのであり、権力行為ではない。天皇の國家統治の精神そのものである。即ち信仰共同体・祭祀国家として国と一体である。「祭祀」は天皇の最も大切な「御使命」である。

 

 天皇の國家的、文化的統合者としての御使命の基礎には、祭祀や歌会始などの伝統的な國家儀式にある。天皇と世俗的権力との関わりは時代によって異なり、積極的に関わった時もあれば、そうでない時もあって様々である。しかし歴史的に見て、一貫して変わらなかったのは「祭祀」である。その意味で天皇中心の日本國體(不文憲法)を考える時、もっとも大切な行事は祭祀であった。

 

 また、天皇は日本の「君主」「統治者」即ち國家的に最高の御位にあられる以上、國民の表敬の対象となることは当然である。また、天皇は日本國の永続性および日本國民の統合の中心であり、神聖不可侵の御存在である。

 

 したがって、天皇の神聖性・尊厳性を侵してはならないという規定を憲法に明記すべきである。ところが、「現行占領憲法」には、神聖性・尊厳性についての条文がない。しかも天皇に対する名誉毀損や侮辱に対しては、内閣総理大臣が告訴することになっているものの(刑法二三二条二項)、実際には告訴権は行使されず、このため天皇の尊厳性・神聖性は隠蔽され、破壊されていると言っても言い過ぎではない。それどころか「天皇・皇族は国民ではないから人権はない」などという意見もあり、一般國民並みの保護さえなされていない。週刊誌などがどんなに天皇皇后両陛下をはじめ皇族方に対し奉り、その尊厳性を傷つける報道を行っても、何ら罰せられることはない。

 

國體破壊勢力は皇室の尊厳性・神聖性を失わしめる陰湿にして巧妙な画策を活発化している。大東亜戦争の敗北後、占領軍によって行われたいわゆる「民主化」そしてその後続けられた共産主義革命勢力による國家破壊策謀は、今日の日本の國を亡國への道を歩ましめている。その最大のものが、「天皇の尊厳性の破壊」という策謀である。

 日本國存立の基礎は、神聖君主・天皇の御存在である。日本民族が天皇及び皇室を尊崇する精神を喪失し、天皇の神聖性・尊厳性が冒される時、日本國は崩壊の危機に瀕する。皇室の危機はとりもなおさず真の國家の危機である。

 

 信仰共同體・祭祀國家日本の祭祀主であられる天皇は、その本質が神秘的御存在なのである。日本國民は天皇を神聖なる御存在と仰いできた。これを<現御神信仰>という。そしてこの信仰は、日本伝統信仰の中核である。

 

 何故、天皇は神聖なる御存在であるのか、それは天皇が、天照大神の地上に於ける御代理であらせられるという「神話の精神」によるのである。また、何故天皇が日本國の統治者であらせられるのか、それは天皇が、天照大神より日本國を統治せよと御命令を受けておられるという「神話の精神」によるのである。それ以外に理由はないのである。このことをまず以て確認しなければならない。古代から今日に至るまで様々な時代の変遷があったが、このことは決して変わることはないのである。

 

 「神話の精神」と言うと非科學的だとか歴史的事実ではないと主張してこれを否定する人がいる。しかし、神話は荒唐無稽な伝承ではない。神話において語られているのは、一切のものごとの生成の根源であり古代人の英知の結晶であり、神話的真実なのである。神話には日本民族の中核的思想精神・根本的性格(國家観・人間観・宇宙観・神観・道義観・生活観など)が語られているのである。そして「日本神話の精神」は、は西洋科学技術文明及び排他独善の一神教を淵源とする闘争的な西洋政治思想の行きづまりが原因となった全世界的危機を打開する力を持っている。

 

 しかも日本民族の「神話の精神」はただ単に『古事記』『日本書紀』『萬葉集』といった文献だけでなく、「天皇の祭祀」という「生きた行事」によって今日まで継承されているのである。

 

 「神話」には時間を超えた永遠の価値がある。日本民族の伝統的思想精神の結晶である「神話への回帰」こそが現代の混迷を打開する方途である。

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