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2015年7月28日 (火)

『伝説の洋画家たち 二科100年展』参観記

七月十九日に参観した東京都美術館で開催中の『伝説の洋画家たち 二科100年展』は、「本展覧会は、1914(大正3)年に結成された二科会主催の美術展覧会「二科展」が、2015年に第100回目を迎えるのを記念し、開催するものです。本展は東北から九州まで70を超える日本全国の美術館や所蔵家が所蔵する名品を集めました。日本近現代美術史に名を残す作家の名作を一度に鑑賞できる貴重なチャンスです。約100人の傑作をお楽しみください。安井曾太郎、東郷青児、小出楢重、林武、村井正誠、吉原治良、吉井淳二、織田廣喜、鶴岡義雄など…名だたる画家たちも二科展からスタートしました。画家として認められるべく研鑽した時期の巨匠の画壇デビュー作が一堂に会します。今回の展覧会で紹介する作品は、すべて二科展出品作です。戦争による焼失、行方不明などにより、出品作を探し出す作業は困難を極めましたが、本展では二科展出品作にこだわり、100年間続く二科展の気風を再現しました」(案内書)との趣旨で開催された。

 

 二科展の母体となる二科会は、日本洋画の革新と創造を目指し大正3年、文部省美術展覧会(文展、現・日展)から分離し、在野の美術団体として結成され、有島生馬、石井柏亭(はくてい)、坂本繁二郎、梅原龍三郎ら若き気鋭の画家によって同年スタートした二科展は、多くの才能ある作家の発表の舞台となったという。

 

東郷青児《超現実派の散歩》《ピエロ》 岡本太郎《重工業》 古賀春江《素朴な月夜》 国枝金三《 栴檀の木の家》 鍋井克之《春の浜辺》 有島生馬《鬼》 林武《本を持てる婦人像》 淀井敏夫《聖マントヒヒ》 藤田嗣治《メキシコに於けるマドレーヌ》 中原實《モリジアニの美しき家婦》 佐伯祐三《リュ・プランシオン》《新聞屋》 石井柏亭《麻雀》 長谷川利行《酒売場》 岸田劉生《静物》 清水刀根《黒衣の女》 安井曽太郎《玉蟲先生像》などが印象に残った。

 

藤田嗣治と佐伯祐三の作品にどうしても注目してしまう。それだけ迫力がある。私は東郷青児の絵はあまり好きではなかった。ある化粧品メーカーの包装紙のデザインが印象に残っているためか、絵画というよりも模様・デザインのように思っていた。しかし今回鑑賞した『ピエロ』という作品は哀愁が感じられ訴えるものがあった。二科展は文部省美術展覧会であった日展から分離して結成されたというだけあって、在野の精神というか、自由で奇抜な作品が多いように思えた。

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