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2015年5月28日 (木)

浅川公紀武蔵野大学教授の講演内容

三月七日に開かれた『アジア問題懇話会』における浅川公紀武蔵野大学教授による「レームダック期に入ったオバマ政権の外交・安全保障政策」と題する講演の内容は次の通り。

 

 

 

「レームダックとは、『死に体』『役立たず』と訳される。オバマにはそういう認識はない。三回目の選挙はない。自分の考えていることをやっていくと言う流れがある。共和党との攻防は今後も続く。米中間選挙、上院四三〇の内二四七議席を取った。戦後最高。下院一〇〇のうち五四。ホワイトハウスと共和党との協力は『移民制度改革』で最初から崩れた。拒否権発動の脅しをかけ始めている。議会との協力、特定法案での妥協のプロセスを無視。

 

 

 

『オバマは二〇〇一年のテロの遺産を背負い、リーマンショックの危機を背負って、それを乗り越えた』と言う人もいる。オバマは、『アフガン、イラクについて一応決着をつけた』と思っている。イラン、アフガンの戦争活動を早く切り上げたかった。そのために急ぎ過ぎた。二〇一一年、アルカイダのビンラディン殺害を契機にして、アメリカは『目的を果たした』と誇大宣伝・過大評価をした。テロとの戦いが終わるという思いがあった。しかしむしろテロは激化。オバマは『アルカイダは壊滅状態にある』と言ったが、そうではなかった。イラクから米兵を撤収時期尚早と言われた。

 

 

 

オバマは『テロは終りつつある』というレトリックに反するということで、安保上の現実よりも政治的計算を優先させた。オバマはイスラム過激派テロの脅威を軽視。シリア内戦は長期化した。イラクは米軍撤退後、テロリストの一大拠点になった。残り二年間のオバマ外交安保政策は、差し迫った脅威たる『イスラム国』への対応。

 

 

 

喫緊の問題はテロ。『イスラム国』は米本土への脅威になり得る。暴力的過激主義の根本原因に対抗するため他の国々と協力する努力が重要。外交評議会(CFR)のリチャード・ハース会長は『オバマ大統領は中東では困難な状況を引き継いだが、状況をはるかに悪化させた』と言った。戦略計画を示すことができない。韓国とアメリカ・日本とは価値観が違う。アメリカは日本の命綱。オバマは『アジアが大切』と言った初めての大統領。また『尖閣は安保条約の適用範囲内』と言ったのはオバマのみ」。

 

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