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2015年5月29日 (金)

この頃詠みし歌

世を厭ふ心起ればひたすらに如意輪観世音を仰ぎ祈れり

 

平和平和と叫びて敵国の手先となる輩の多き事が疎まし

 

自然災害他國侵逼原発事故国難重なる日の本の國

 

大観の描きし富士の絵を仰ぎわが雄心の湧きて来るなり

 

松園の美人画を見てしばしの間夢の世界に入り行きし如し

 

新緑の目にあざやけきを楽しみて不忍池を経巡りにけり

 

千駄木の坂道登りわが母校に投票に行く休日の午後

 

滅びゆくやまと歌かも短歌雑誌の若手歌人の歌讀み思ふ

 

わけの分からぬことを口語体で書きてゐるこれを歌とはとても思へず

 

母と共に生きゐることのうれしさよ母ゐますかぎりは生きねばならぬ

 

楽しげに過ごしゐる母は突然に家に帰りたいとつぶやきたまふ

 

命の炎燃ゆるがままに歩みゆかむ苦楽一如のこの人生を

 

長き歳月政治の世界に生きて来し人は今宵は穏やかに語る

 

浅草の雷門の華やぎを彼方に眺め歩む夕暮

 

懐かしき人と語らふこの夕べ浅草の夜の時は過ぎゆく

 

いにしへの萬葉集の歌学び今を生きゐることのうれしさ

 

いにしへに生きたる人の歌を讀み今を生きる身の学びとやせむ

 

楠公祭の斎の庭に友ら集ひ皇國彌榮を祈りまつれり

 

「櫻井の訣れ」歌ひつつ涙する昔の乙女が隣席に坐す

 

海原を見渡し立てる初夏の日にさやかなる風吹きわたるなり

 

そのかみの國の守りのますらをを しのびつつ立つ能古島かな

 

今頃は如何におはすかと母のこと思ひつつ一人部屋で過ごしゐる

 

人多く待ちて並べるトイレにて便意こらえつつ我も立ちゐる

 

 

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