« 千駄木庵日乗三月二十二日 | トップページ | 四宮政治文化研究所発行・『政治文化情報』平成二十七年四月号のお知らせ »

2015年3月23日 (月)

池田維元交流協会台北事務所代表による「台湾統一地方選挙」と題する講演内容

〇十二月二十日開催された『アジア問題懇話会』における池田維元交流協会台北事務所代表による「台湾統一地方選挙」と題する講演内容は次の通り。

「シンポジウム出席のため先週一週間台湾に行った。最初のシンポジウムは民進党系シンクタンクとアメリカのシンクタンクの共同シンポジウム。二回目のシンポは国民党系も含めたシンポ。台湾に大きな変化が起こりつつある。今回の地方選挙で国民党は惨敗した。台湾の北の方は伝統的に国民党系地域。北でも民進党が躍進した。県庁・市長ポストが、国民党が十五から六になり、民進党は六から十三になった。

 

台北市長は無党派の柯文哲氏が当選。李登輝・馬英九の二人の総統は台北市長を経験。柯文哲氏は台湾大学医学部教授。行政手腕は未知数であるが、選挙戦で彼が傑出していることを印象付けた。民進党に近いが一線を引いている。父親は日本時代に小中学校の先生。日本に関心を持っている。二二八事件で祖父が犠牲になった。

 

台湾の中国への経済的依存度を減らすためTPPへの台湾加盟を支持すべきである。日台間のFTA(自由貿易協定)を締結すべし。集団的自衛権容認の意味を台湾海峡有事にも適用。台湾海峡・東支那海で武力衝突が起こったら米軍を側面的に支持する。民進党にとって大事なことは、アメリカとの意思疎通を図ること。陳水扁政権は、アメリカとの意思疎通が悪かった。アメリカとしては台湾海峡で緊張が生じない方が良いから、アメリカはどちらかと言うと国民党が良いと主張する傾向がある。しかし、これだけの国民党大敗の民意を無視できない。

 

選挙の後、民進党関係者にも北京から接触がある。中国は中国なりに困っている。これからは台湾と中国の我慢比べ。先に忍耐心を失った方が負け。台湾の交通標語は『距離を保って安全を図る』。これは対中国関係にも適用できると言う人がいる。中国は、次の総統選挙の前に工作をして来ると言う人がいる。しかし中国が具体的に何かができるかは選択肢が限られている。これだけ国民党が大敗したので、このまま国民党を支持し続ければ、民進党が政権を取ったら、ゼロから始めねばならない。今の台湾の大きな流れを中国が変えることは出来ないと思う。

 

国民党のプリンスと言われていた人物である朱立倫のイメージが傷ついた。今回の地方選挙の結果で馬英九政権はレームダックした。

 

日本は長い間台湾にコミットして来た。清朝の台湾支配と日本の台湾統治とは異質。日本が台湾統治を開始した時、台湾人の六人に一人はアヘン中毒。日本のインフラ以外でも台湾に貢献。

 

民進党は『俺が俺が』で団結しない。蔡英文が総統選で一番有利。『前総統を二年間も牢屋に入れておいていいのか。病院に移せ』という議論が起った。中国が台湾独立を認めることは無理。中国が武力を使う可能性があることを前提として考えるべし」。

|

« 千駄木庵日乗三月二十二日 | トップページ | 四宮政治文化研究所発行・『政治文化情報』平成二十七年四月号のお知らせ »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121949/61323073

この記事へのトラックバック一覧です: 池田維元交流協会台北事務所代表による「台湾統一地方選挙」と題する講演内容:

« 千駄木庵日乗三月二十二日 | トップページ | 四宮政治文化研究所発行・『政治文化情報』平成二十七年四月号のお知らせ »