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2015年3月30日 (月)

この頃詠みし歌

ヒューヒューと隙間風吹く如くにも心通はぬ人との会話

 

楠公像その勇ましき姿をば仰ぎつつ友を待ちてゐるかな

 

牛乳屋が来りし音を聞きにつつ深夜を一人もの書きてゐる

 

歴史上好まぬ人の筆頭は井伊直弼なりと思ひつつをり(彦根藩江戸上屋敷跡にて)

 

まやかしの住民投票を行ひて核攻撃を準備せし人

 

核兵器を使う準備をしたなどと平然と言ふプーチンの顔

 

夕刊フジと日刊ゲンダイの広告を見比べて一人ほくそ笑みゐる

 

瑞穂といふ名前のをみなは瑞穂の国を敵に売り渡す言動を吐く

 

大きな鞄を肩よりかけて街を行く 生きてゐることを肯ひにつつ

 

若き友は去り行きにけり新しき職場への不安を我に語りて

 

真夜中に廊下を歩く靴の音響けば何となく心騒げり

 

靴音は近づきてまた去り行けり深夜の廊下に響きわたりて

 

栄えたる御代をおとせしと嘆きたる東條英機の辞世悲しき

 

無慈悲なる絨毯爆撃 日本は焼土となりぬ 醜(しこ)のアメリカ

 

春寒の日を恙なく過ごしたまふ母と真向ひ語らひてをり

 

佳き人と声を掛け合ひすれ違ふ千駄木の町に春風ぞ吹く

 

春の日の観音堂の樹木たち明るき光に包まれてをり

 

風吹けば池の面には波立ちて春の日の下きらきら光る(六義園)

 

うららかな春の日差しの下にして広らけき庭を眺めゐる幸()

 

和歌の浦と名付けられたる池を眺め遥かな紀の國を偲びゐるなり()

 

元禄の御代の栄華の幻を見するが如き六義園の庭()

 

枝垂桜見上げて喜ぶ人々の群れの中なる我なりしかな()

 

春うらら凛々しくたてる松の木の永久の緑の命尊し()

 

池を眺め抹茶をいただく春の日の六義園には春の風吹く()

 

老婦人の挙措動作にぞ日本の長き文化が偲ばるるかな

 

エスプレッソを飲みつつ食後のひと時を書を読み過ごすことのよろしさ

 

三分咲きの桜並木を友どちと語らひにつつ歩むうれしさ

 

春寒の風に吹かれて歩み行く日暮里の街の花は三分咲き

 

無惨にも殺されにける金玉均大人の御霊をなぐさめまつる(没後百二十一年金玉均先生墓前祭)

 

祖国をば救はむとせしに売国奴と屠られるにける大人ぞ悲しき()

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