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2015年2月 8日 (日)

イスラムについて

「イスラム国」と称する集団による二人の日本人虐殺、そしてヨルダン軍兵士焼殺は、何とも言葉で表現しようがない残虐無比な事件である。これが宗教集団、神を信ずる人間のやる事だろうか。宗教は、人間に平和と安穏をもたらすことを最高の使命するのではないのか。宗教とは愛と慈悲を説き、実践するものではないのか。

 

しかしこんなことはまことに以て幼稚な疑問なのかもしれない。これまでの人類の歴史は、神を信じる人々、宗教集団による殺戮が繰り返されてきたからである。それが歴史の真実である。如何に慈悲や愛を説く宗教であっても、宗教対立の果てに殺し合いを行って来た。

 

「イスラム過激派」「イスラム原理主義」と定義される集団によるテロが近年多発している。そして、それを「文明の対立」ではなく「文明と野蛮の対立」と定義する人もいる。たしかに、「イスラム過激派」「イスラム原理主義」の起こしたテロ・虐殺は野蛮である。しかし、その「野蛮」と対立しているとされる「文明」とは何を指すのか。欧米のキリスト教文明を指すのであろうか。であるなら、私は次のことを指摘しなければならない。キリスト教国家の大国アメリカによる、わが国土への絨毯爆撃、二発の原爆投下は「野蛮」ではなかったのか。

 

私はこれまで、宗教のことは多少勉強して来た。日本伝統信仰たる神ながらの道、仏教、キリスト教に関する書物もたくさん読んだ。また、十代後半から二十代前半にかけて、生長の家の宗教活動を熱心に行った。また、いわゆる戦後の新宗教、新々宗教の本も読んだ。教団も訪ねた。しかし、イスラム教のことは殆ど勉強しなかった。近年になって、『世界の名著・コーラン』(中央公論社)、『人類の知的遺産・マホメット』(講談社)を讀んだ。

 

日本で初めて『コーラン』の全訳を刊行したのは、昭和維新運動の思想的指導者の一人である大川周明氏である。これは驚くべき事実である。わが国近代の維新運動者は、欧米列強の植民地支配に呻吟していたアジア諸国・諸民族の解放を目指した。欧米列強の植民地となっていたアジアの多くの民族と国家は、イスラム民族・イスラム国家であった。大川周明氏がイスラムと『コーラン』に深い関心を寄せたのは当然である。イスラムについてもっと勉強しなければならない。

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