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2015年2月 9日 (月)

佐々木良昭氏(東京財団上席研究員)の講演内容

本日行われた「博友会」における佐々木良昭氏(東京財団上席研究員)の講演内容は次の通り。

              〇

「外務省に情報分析能力なし。『私は泥棒です』というマークをつけて相手国に乗り込んでいるのが外交官。ジャーナリストも公認のスパイ。相手国から追放される場合がある。ところがわが国は外交官としてのABCは全く教えていない。日本の外務省はアメリカの情報、アメリカの方針を有難がって聞いている。その代りアメリカの要求にはみんな応える。金も出す。

 

アメリカは日本を守ってくれる場合と守ってくれない場合がある。今回も何も出来なかった。

 

大東亜戦争・第二次世界大戦の後、イギリスが力を落とし、アメリカが台頭した。アメリカ国民は自分の国を『強くて正義の国』というプライドを持っていた。しかし、ベトナム戦争で大量の戦死者を出して撤退した。その後、、七・八年アメリカは卑怯で貧乏で弱い國なった。そのアメリカを正義で強い国にしようとしたのがレーガン。そしてアメリカ国民に支持された。

 

ベトナム戦争の後、アメリカのインテリは金のかからない大量の死者を出さない戦争なら良いとなった。優秀な人材がアメリカに集まった。その人々がどうすれば費用をかけずに戦争ができるかを考えた。

 

ソ連のアフガン侵攻の後、アメリカは反ソ抵抗運動を支援した。アメリカは『神を認めない国の軍がお前たちの国を支配することを許せるのか』とアフガンの人たちに言った。

 

ムスリム同胞団は、エジプトが王制の頃、イギリスがつくり上げた破壊組織。イギリスはムスリム同胞団を使って中東に大きな影響を及ぼそうとした。

 

ウサーマ・ビン・ラーディンは私財をなげうってアフガンで戦っている人を助けようとして、『ジハード(聖戦、神のために戦う事)を遂行する者』を意味する『ムジャーヒディーン』を作った。サウジはそれを良しとした。サウジは、原理主義者を国外に出して死んでもらいたかった。サウジは、労働ビザを出して人を集め、アフガンに行かせた。ウサーマ・ビン・ラーディンの活動をサウジがサポート。CIAが資金・武器の提供をした。

 

ソ連がアフガンから敗退したので、『ムジャーヒディーン』は凱旋将軍として各国に帰ることができると思ったが、帰国したら刑務所に入れられた。そこで密入国して反体制運動をした。

 

アメリカは自国民ではない人々を戦争に利用する。その最初の例がアフガン。中央アジアからインド洋に石油ら運ぶ石油利権に絡んで『ターリバーン(パキスタンとアフガニスタンで活動するイスラム主義運動)』への評価がアメリカで逆転した。

 

イラク戦争はそれまでの戦争のイメージを変えた。電子機器を使った新しい戦争のパターンが始まった。イスラエルの高度な戦争技術によって徹底的に打ちのめされた。

 

『アラブの春』はアラブの大衆が独裁者を倒した戦いというのはとんでもない間違い。アメリカの組織がアラブの若者に携帯電話を使ったらどうやって大衆動員ができるかを教えた。アメリカの工作による戦争だった。リビアは相変わらず内乱状態。重石が無くなった。アラブの社会をまとめていくには暴力は必要悪。フセインやカダフィが殺した人の数はアメリカが殺した人の数にはるかに及ばない。

 

アメリカが出て行って戦うのではなく、その国の人々同士を戦わせればいいという考え。自分の血を流さず金を使わないでどうやって国益を守るかが、アメリカが今やっていること。アメリカは戦争をやめていない。やり方を変えただけ。

 

『ISIL(いわゆるイスラム国)』はアメリカが作ったと考える。拷問集団、ブラックウォーター(アメリカの民間軍事会社)に代わるものが『ISIL』。キリスト教社会が嫌っているイスラム教の名誉を傷つけることが目的。パリのテロ事件も然り。フランスでは北アフリカから来た人々を追放しろという動きがある。アメリカ共和党のマケインが『ISIL』の人と一緒に撮った写真がある。

 

去年の秋、私は『イスラム国そう長くもたない』と書いた。私の推測では石油パイプラインを通すために、アメリカが『イスラム国』を作った。

 

日本は海に囲まれているから国境が見える。大陸の人々にとって国境はない。シリア・ヨルダン・トルコ・イラクにも国境はない。全体がアラブという事、汎アラブが消えない。日本ほど領土・国境が鮮明なイメージを持つ国はない。

 

シリアとイラクの作戦展開は終った。トルコは不安に陥っている。『イスラム国』の連中はトルコ経由で外国に行く。しかし安全な経路ではない。

 

インドの十二億の国民のうち、二億六千万人がイスラム。『ISIL』のメンバーが大量にウイグルに戻っている。新しい作戦が始まる。アメリカは中国を放置するか。中国で民族紛争を起こさせる。中国を六分割させる。これから中国は難しい時代になる。朝鮮半島と大陸の混乱により、日本に難民という人間の津波が押し寄せる危険あり。

 

日本人がどんどん小さくなってきている。内田良平・大川周明のような人物がいない。思想家・活動家がいない。内々で固まっている。世界を見る目無し。

 

『ISIL』はサダム・フセインの残党ともゆるやかな連帯をしている。『ISILは極めて厳格なイスラム集団だからフセインの残党は受け入れない』という事はない。『イスラム国』という呼称は止めてもらいたいと、日本にいるイスラム教徒は言っている。

 

イスラム教徒は欧米に対して憎しみを抱いている。日本に対してはないという保証はない。食うためには人を殺すし泥棒もする。そのためのルールがイスラム法。『人間は罪の子』という思想。永遠の生命と知性を交換した。金を奪えそうな奴をさらう。仁義なき戦い。『イスラム国』はアメリカによって作られ、その中に敬虔なイスラム教徒が入っている。アラブ人全体が、アメリカが大嫌い

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「ISILはアメリカが造った」など色々衝撃的なことが語られた。一つの見方・考え方として紹介する次第である。

 

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