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2015年1月11日 (日)

『雪と月と花―国宝「松雪図」と四季の草花ー』展参観

今日参観した『雪と月と花―国宝「松雪図」と四季の草花ー』展は、「四季折々に咲く草花は、私たちの日々の暮らしに潤いと癒しをもたらしてくれますが、美術作品のなかでも主要なモチーフとして様々に描かれています。例年、この時期の展覧会では、新年に相応しく当館の代表的名品である国宝『雪松図屏風』(円山応挙筆)を展示しています。今年も平成27年の新年を迎えてこの国宝の屏風を展示いたしますが、今回の展覧会では、雪月花をテーマに取り上げ、館蔵作品のなかから「雪と月と花」が描かれた絵画や工芸品、銘が付けられた作品を選び、日本美術における雪月花の世界を垣間見ていただきます。そのなかでも、四季の草花を意識的に鑑賞していただき、日本人の草花に対する愛着ぶりを楽しんでいただきます。なお、近年新しく寄贈された作品もあわせて展示いたします」(案内書)との趣旨で開催された。

 

三井記念美術館は、三井家の財力によって集められた美術品が展示されている美術館である。多数の日本・東洋の優れた美術品を収蔵するという三井文庫別館が、三井家および三井グループに縁の深い日本橋に移転して、平成17年10月に開設された。収蔵している美術品は、江戸時代以来300年に及ぶ三井家の歴史のなかで収集され、今日まで伝えられてきたものである。

 

また、三井記念美術館が設置されている三井本館の建物は、昭和初期の日本を代表する重厚な洋風建築として、国の重要文化財に指定されている。美術館が設置される前には、三井グループ企業数社の本社が入っていた。私も知人・友人が勤めていたので、何回か訪問したことがある。当時から重厚な建物であった。

 

「三井三菱」と並び称されるように、日本近代資本主義経済の中枢にを担ってきた財閥グルーブ三井の本拠地である。三菱は丸の内、三井は日本橋に本拠を構えてゐる。

 

三井家はいわゆる「近江商人」で、三井高俊が江戸初期に伊勢松阪に質屋兼酒屋を開いたのが起源という。

 

展示室は、「茶道具」「国宝の茶碗」「茶道具取り合わせ」「絵画・漆器」「浮世絵」「工芸・能装束」に分類されていた。

 

国宝「志野茶碗 銘卯花」、国宝「雪松図屏風」、「春野蒔絵棗 了々斎好」、「秋草に兎図襖」「月宮殿蒔絵水晶台」「紺繻子地雪輪松竹菊蒲公英模様縫」「春秋野蒔絵引戸」「東閣観梅・雪山楼閣図」などが展示されていた。

 

茶道具の良さは私にはまだよく分からない。しかし、「春野蒔絵棗 了々斎好」はとても美しいものであった。国宝「雪松図屏風」は丸山応挙が描いて絵画で相当年代が経過しているにもかかわらず白の色彩が鮮やかであった。丸山応挙は、江戸中期の人で、幽霊画で有名だが、三井家が応挙の主要な後援者であった。この作品は応挙の代表作とされる。大本教の出口王仁三郎氏は応挙の家系から出た人という。「月宮殿蒔絵水晶台」は贅の限りを尽くした置物。三井が経営する鉱山で掘り出された宝石がちりばめられていた。「東閣観梅・雪山楼閣図」を描いた川端玉章は、明治期の画家であるが、この人も三井家の後援を受け、三井家邸内に居を構え、ほとんど三井家お抱えの画家と言ってもいいようである。展示されている絵画はどれも美しい作品であった。

 

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