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2014年10月 9日 (木)

この頃詠みし歌

天地(あめつち)の神の怒りと思へとか 木曽の御嶽噴火続けり

 

若き日に登りゆきたる木曽御嶽 その頂上は地獄と化せり

 

御嶽山噴煙あがり石は飛び人ら斃れし恐ろしさかな

 

神の山信仰の山は荒ぶりて幾多の人々の命を奪ふ

 

あな恐ろし自然の猛威がまたしても人の命を奪ひゆきたり

 

バスを待つ人らの列の最後尾に我は立ちたり上野広小路

 

見慣れたる街の風景眺めつつ早稲田行きのバスを我は待ちをり

 

壊されゆく高楼を仰ぎ嘆息すその昔長銀の本店なりしが

 

その昔焼き打ちされし松本楼今は静かなるたたずまひなり

 

山を見ることなく過ごす日々(にちにち)を悲しと思ふ東京人われ

 

富士ケ嶺も秩父も見えず立ち並ぶマンション眺める日々の生活

 

帝国ホテルのロビーで人を待ちにつつ中野重治の詩を思ひをり

 

怒りをば止めがたきわが性(さが)は危険と隣り合はせと自ら知れり

 

こみあげる怒りをおさへ難くして大声出せる地下鉄車内

 

若者の傍若無人の振る舞ひに思はず怒りの大声を発す

 

母上は車椅子に慣れたるかあきらめたるか楽しげに見ゆ

 

あれほどに足腰強き母なりしに車椅子生活となりにけるかな

 

花びらがどんどん落ちる菊の花 黄色は滅びの色なるらんか

 

人は老い死にゆくことが定めとは思へどあまりに悲しかりけり

 

老いませる人の言の葉 憂国の至情に満ちて尊かりけり

 

台風が真っ直ぐ進み支那朝鮮に上陸せぬは悔しかりけり

 

 

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