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2014年8月22日 (金)

現行憲法の最大の欠陥はその原理にある

現行憲法の最大の欠陥はその原理にある。これを根本的に改めない限り真の憲法改正・自主憲法制定にはならない。

 

憲法を論ずるにあたって最も重要な前提は、西洋成文憲法は「権力に対する制限規範」だということである。イングランド最悪の王と言われるジョン王と諸侯との間で一二一五年に結ばれた『マグナ・カルタ』(大憲章)が西洋成文憲法の起源であり、『国王も法の下にある』といふ原則=『法は王権に優越する』という「法治主義」を確立したとされる。「権力は放っておくと濫用されるので、為政者の手を縛る必要がある。その為に成文憲法が必要とする」という考え方である。

つまり、専制君主と人民との間の不信感に発した人権保障の約束証文が西洋成文憲法の起源なのである。したがって西洋成文憲法には「君主と人民とは相対立する関係、支配被支配の関係にある」という思想が根底にある。そこから「国民主権論」が生まれてきた。この「国民主権論」が戦後アメリカ占領軍によって日本に押し付けられたのである。

 

現行占領憲法が占領軍の押し付けであるというのは、制定過程が占領軍の強圧によるものというだけではなく、基本理念たる「国民主権論」「主権在民思想」が占領軍の押し付けだということである。

 

しかるに、近年各方面から出されている「改憲草案」はそのほとんどが現行占領憲法の「国民主権論」を踏襲し、「天皇の地位は主権の存する日本国民の総意に基く」としている。アメリカの押し付けである現行憲法の基本原理を、日本国民の意思と決意に基づき新憲法の原理とするということである。これでは自主憲法制定にも憲法改正にもならない。

 

「主権在民」「国民主権論」は、「マグナ・カルタ」を起源とする西洋成文憲法思想に依拠する原理である。故にわが國の国柄とは絶対に相容れない。日本天皇は、権力を濫用して国民を苦しめるジョン王などの西洋専制君主とは全くその本質を異にする。日本國は君民一体の國柄である。「主権」が「君主にあるのか、国民にあるのか」などということを成文憲法に規定すること自体、わが国の国柄を破壊し隠蔽する事となる。日本國の憲法特に「國體条項」は断じて「権力の制限規範」ではない。

 

「國家の意思を最終的に決定する権限」という意味での「主権」なる概念と言葉は、天皇中心の信仰共同体國家日本には全くそぐわない。西洋や支那大陸のような君主と人民とが「國家意思を最終的に決定する権限」=主権を奪い合ったという歴史は全くない。天皇を中心とした信仰共同體である日本國は権力支配組織ではない。だからわが國には西洋的主権論はあてはまらない。

 

西洋法思想・國家思想である「主權」なる「概念」を、わざわざ成文法として日本國の憲法に規定することは大きな誤りである。「國民主権論」が憲法に書かれている事がわが國の國家伝統の破壊、共和制革命への突破口になる危険がある。戦後日本の不安定の根本原因は実にここにある。

 

日本国は天皇を祭祀主と仰ぐ信仰共同体である。國民が契約を結んで人工的に作った國ではない。そして祭祀主である天皇は國民と対立してこれを力によって支配する御存在ではない。日本天皇の國家統治の本質は、権力・武力による国家・国民支配ではない。天皇の祭祀主としての神聖なる権威による統治(すべおさめる。しろしめす。きこしめす)である。むしろ、天皇の神聖なる権威が権力者・為政者の権力濫用を抑制するのである。それがわが国の建国以来の國體であり歴史である。また、天皇の「仰せごと・みことのりが」わが國における最高の法である。天皇が成文法の下にあるなどといふ事は絶対にあり得ない。

 

わが日本は国家の本質と君主たる天皇の御本質が建国以来、信仰的に厳然と確立している。これを法律論的に言えば、不文法によって定まっているということである。故に成文憲法でそれを変革することはできないし、成文憲法は不文憲法(立国の基本)に反する規定をしてはならない。

 

日本の歴史と傳統そして日本國體は、西洋の契約思想や人間不信を基盤とした西洋近代の成文法とは基本的に相容れない。「国民主権論」払拭し、神話時代からの悠久の歴史を有する日本國體を正しく成文規定した憲法の制定こそが、真の自主憲法制定であり憲法改正である。と言うよりも、日本國體精神を基本とし、国民主権論と無縁の『大日本帝国憲法』に回帰することが大切である。

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