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2014年7月16日 (水)

日本の伝統信仰・祭祀が今日の混迷を打開する原基となる

  天皇は大嘗祭をはじめとした宮中祭祀において、天照大御神をはじめとした天神地祇、瑞穂の霊、御歴代の皇霊を祭られる。日本人の自然を大切にする心と潤ひのある衣食住の基本には、全てを神として拝み、神として祭る心がある。その最高の実行者が、和歌を詠まれ、農事を行はれ、祭祀を行はれる日本天皇なのである。

 

天皇の祭祀は、五穀の豊穣・國民の平安を祈られるのである。また、わが国伝統信仰に基づく民族儀礼であって、日本国の成立と共に行はれてきた。それは記紀に記された神武天皇の御事績を拝すれば明らかである。

 

したがって、天皇の祭祀は私事ではないし、単なる先祖祭でもない。信仰共同体日本の根幹であり最も大切なる公事である。日本国家生成の根源である。ゆへに、「天皇の祭祀は天皇の先祖祭りだから私事である」といふ意見は誤りである。ただし、天皇の祭祀は天皇政治権力行為ではない。

 

戦後日本の「民主化」「非軍事化」「伝統否定」の中での天皇および皇室は、祭祀主・宗教的権威としての天皇の本質を軽視し隠蔽して来た。祭祀が私的行為とされている。また自衛隊とのつながりも極端に制限されてゐる。

 

憲法改正は、国家の基軸中の基軸を為す天皇の「統治大権」「祭祀大権」の復権が何よりも先に行はれなければならないのである。これが為されない憲法改正は全く意味がない。現御神・祭祀主としての伝統的な天皇および日嗣の御子の真姿への回帰・天皇の御本質の復元が根本である。

 

橘曙覧(たちばなのあけみ。幕末の歌人。越前国の人)は、「利(くぶさ)のみむさぼる国に 正しかる日嗣のゆゑを しめしたらなむ」と詠んだ。

 

科学技術が生態系を破壊しつつある今日、自然と共に生き自然を大切なものとしてをろがむ精神、天皇を祭祀主とする信仰共同体日本の回復が必要である。科学技術文明・近代合理主義に依拠し、利益と進歩のみを求め欲望と便利さの充足を至上の価値とし、自然を造りかへ破壊して来た近代の傲慢さに対する歯止めとして、天皇を祭祀主と仰ぐ日本伝統信仰の祭祀が大きな価値を持つ。

 

日本伝統信仰の祭りは、天地自然及び祖霊に対する敬虔なる思ひの表現である。天地自然の神々の復活が現代の救済であり世界恒久平和の基である。

 

伊勢の神宮、皇居の森、明治神宮の森をはじめとして全国各地の「鎮守の森」は、現代社会において人々の魂を清め、精神を清浄化する場として、大きな価値を持ってゐる。日本の伝統信仰・祭祀こそが、今日の混迷を打開する。

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