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2014年7月13日 (日)

藤和彦氏(世界平和研究所主任研究員)の講演内容

五月十五日に行われた『一水会フォーラム』における藤和彦氏(世界平和研究所主任研究員)による「日露エネルギー同盟を締結せよ!」と題する講演内容。

 

 

 

「シェール革命で世界がバラ色になるという論調があるが、これから日本はエネルギー危機に陥ることを危惧している。ロシアからパイプラインを引くべし。一九〇七年から十七年『日露協約』が締結されていた。その十年間についてまともな研究無し。アメリカが満州権益を取りたがっていた。『日露協約』締結の一か月後の一九〇七年八月に『英露協定』が締結された。その背景にドイツ帝国の抬頭があった。大正五年(一九一六)に改定された『第四次日露協定』は軍事同盟化した。武器弾薬を日本からロシアに送った。しかしロシアに革命が起こり、日本は梯子を外され、シベリア出兵などによって日露関係は冷えてしまった。日露戦争でユダヤ資本を中心にアメリカは日本を資金的に支援した。しかし日本がロシアにくっ付くことによって米国のメディアは日本叩きを始めた。現在でも、日ロ友好が促進されると米国のメディアが同じ行動に出ることが予想される。日本がエネルギーをはじめとする対ロ外交を展開するには、このような米国の存在を考慮に入れる必要あり。

 

 

 

シェール革命でアメリカではオイルが凄まじい勢いで増産されている。アメリカの原油の対外依存度は昨年は三六%にまで落ちている。今後もっと下がる。シェールガス、シェールオイルは、従来の原油・天然ガスと成分は同じ。掘削コストは三倍高い。シェールガスが日本のエネルギー事情の救世主になるという期待は持たない方がいい。一方、シェールオイルは順風満帆。アメリカは中東に対する関心が落ちている。ガスよりオイルにシフトしている。天然ガスは生産されていない。米国は今後『エネルギーモンロー主義』に転換する恐れあり。

 

 

 

ウクライナは欧州行きのパイプラインから途中でガスを抜き取る。ガスの代金をきちんと払わない。百%ウクライナが悪い。ロシアはエネルギー依存経済。エネルギーを政治の武器にすると中長期的にはロシアの方が困る。ロシアが欧州へのガスを止めたら、パイプラインが無駄になる。ロシアの外貨獲得の九割がエネルギー。ソ連崩壊の時も欧州へのガスは止まらなかった。長期的に生産国より買う方の国が強い。アメリカは原油の自給率か上がるが輸出はできない。サウジは国内の石油消費が増えている。二〇三〇年に輸入国になると言われている。

 

 

 

インド洋の航行の自由を中国が妨害している。中国船に供給してくれる港がない。インド洋を巡る中国とインドの対立激化。南支那海・東支那海に大量の資源があるというのは眉唾。国連の荒っぽい調査によるもので信憑性は無い。東支那海・南支那海での石油開発は周永康による習近平に対する嫌がらせ。ホワイトハウス・国務省は中国に良い顔しようとしている。国防総省は逆。アメリカは今、厭戦気分が強いが、中国が一線を越えるとアメリカは逆上する。

 

 

 

日本は火力発電所がフル稼働している。これが大事故を起こしたら大変。三年間大丈夫だったが、これからも大丈夫というのは問題。昨年度は十兆円の貿易赤字だった。五十基あった原発が十基再稼働すれば御の字。ある一定のレベルまで再稼働しても、重要電源にはならない。

 

 

 

天然ガスは世界消費の四百年分の埋蔵量あり。東シベリアのガスは腐るほどあるが利用されていない。ロシアの原油は質が良い。近いので三日で日本に来る。サハリンから日本の首都圏まで千五百キロ。パイプライン輸送が当然。日本産業界は大賛成。低廉なエネルギー供給がアベノミックスの第四の矢。

 

 

 

ウクライナ政権の正統性はあるのか。反ユダヤ勢力が入っている。ネオコンの暴走が始まっている。シリアと同じ構造がウクライナで起きている。

 

 

 

中国の教科書では沿海州、サハリン、北方領土は中国領になっている。戦前は、ABCD包囲網で日本が孤立されられたが、現代では、日・米・露・印の『エネルギー同盟』で、領土拡張を進める中国を包囲するという構想もある。中国の暴走を止め、東アジアに安定をもたらすための中核となる要素は、中国の後背地・ロシアと日本の関係にあるかもしれない。ロシア極東地域の天然ガスをアジアの平和のために使っていく。ドイツの統一はパイプラインが大きな要素であった。大慶油田を戦前に日本が見つけていれば、戦争にならなかった。

 

 

 

アメリカで反ユダヤが高まっている。アメリカのメディアはユダヤが牛耳っているので報道しない。アメリカの中東外交はユダヤによってゆがめられているという主張がある。永遠の同盟はあり得ない。あるのは国益のみ。

 

 

 

日本の電力会社は大きな設備投資しているので借金も多い。三・一一で状況が変わった。『国家百年の大計』を考えるうえで、日本とロシアとの関係はエネルギー供給の面からも、国際情勢の面からも重要なものになる」。

 

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