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2014年5月19日 (月)

『東京財団フォーラム・米国ウォッチャーが語るオバマ大統領のアジア』における登壇者の発言

三月十九日に開催された『東京財団フォーラム・米国ウォッチャーが語るオバマ大統領のアジア』における登壇者の発言は次の通り。

 

 

クリス・ネルソン氏(サミュエルズ・インターナショナル上級副社長、「ネルソン・レポート」編集長兼発行人)「本日、日本政府の方々とオフレコで会談した。本日の講演は一か月後のオバマ訪日について語る。オバマ大統領の日程は未決定。日韓は危機的状況にあると先週金曜までは思っていた。仲介すべきとの指摘もあった。ワシントンの雰囲気はそうだった。しかし安倍総理が我々の期待する発言をした。『河野談話・村山談話の見直しはしない』と断言した。断言ではなく誓いのように受け止めた。我々は韓国・日本高官の一言一句に注目している。我々は安倍総理の言葉を聞いてほっとした。朴槿恵大統領の反応は大変前向き。安倍総理にはいろいろ批判がある。日米信頼関係が崩れているのではないかと言われている。

 

日本のアメリカも日本政権が毎年交代することにフラストレーションを感じていた。民主党政権の最初の数カ月はひどかった。小沢一郎が議員を引き連れて訪中、日本は中国に傾くと言われた。事態が好転。安倍総理のダボス演説に好感を持った。一九一四年に似ているという指摘に同意する。この歴史認識には賛同する。

 

ブッシュ政権の時、東南アジアは後回しだった。オバマは違った。TPPはアメリカ産業界・貿易利会社に対するフォーカスを引き出す。二国間関係を修復していく。フィリッピンは軍事力をほとんど持っていない。中国の軍事力を防ぐ力がない。ベトナムや日本からの支援はある。スカボロー環礁でフィリッピン船が中国に囲まれている。中国は既成事実化しようとしている。ワシントンは中国の意図を十分理解している。中国は軍事力を使って変化をもたらそうとしている。中国は過剰に自信を持ち、傲慢になった。十九世紀型の帝国主義の主張をするようになっている。二十世紀の最悪の側面を再現しようとしている。

 

台湾総統選で民進党がカムバックする可能性あり。台中関係がどうなるか、日本のアメリカも対応が難しい。日米は結婚していていい意味で別れることはできない。G2という考え方は嫌だ。中国の抬頭は無視できないというのがアメリカの対中政策の基本。

 

日本のアメリカにおける広報活動の拠点を閉鎖してしまった。経団連はワシントンとニューヨークの事務所を閉じた。しかしマンスフィールド財団は非常に活発。外務省の駐在員は二年で転勤してしまう。もっと予算をつけるべし」。

 

 

高原明生東京大学大学院教授「ダボス会議での安倍発言に対してヨーロッパのメディアが過剰反応した。安倍氏はウルトラナショナリストと言われる。細心の注意をはらい、誤解を生まないようにすべし。アメリカの政治家は上から目線で外国に対して話をすることが多い。ゴア副大統領(当時)がマレイシアに行った時、エラそうな態度をとったとマレイシア側は思った。ケリー国務長官は千鳥ヶ淵に行った。日本の一部のコンプレックスの強い人たちから見ると内政干渉と思った。安倍首相の周りにはそういう人がいる。アメリカはそういう現実を踏まえてメッセージの伝え方・アドバイスに細心の対応をすべきである。

 

中国との関係をアメリカはどうしようとしているのか。中国は一方的な物理的力を行使して現状を変えようとしている。失望ということは公の場で言わない方が良かった。中国は情報戦に努力している。数多くの人を雇っている。日本との勝負はついている。偏った日中関係の理解がアメリカの中で広がる。帰属を投票で決めると台湾はどうなるのか。中国は日本との闘争モードになっている。日本大使館はこれからそれに勝たねばならない」。

 

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