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2014年5月30日 (金)

この頃詠みし歌

青若葉目にしみる初夏の飛鳥山眺めつつ電車を待ちて立ちゐる

皇室に興味はないとのたまへるナショナリストの危うき心

われの住むマンションも次第に一人身の老人増えゆくことの危うさ

六十七歳のわれも老人の一人なりこのマンションに住みて二十年

ともかくも母を慰め元気づける一日一日(ひとひひとひ)を大切にせむ

スカイツリーの新しき光の横に照る月の光はとことはの光

神籬の如くに立てるスカイツリー東京の町に神よ天降れ

ただ一人他人の中で過ごしゐる老人ホームの母よやすかれ

明るき笑顔見せるわが母 時にしてつまらないといふ言葉を漏らす

たらちねの母に会へざる今日の日は心さみしく過ごしゐるなり

老人ホームの部屋に入り行けば拍手して喜びたまふ母のいとしも

雨上がり雲流れ行く夜の空しばしたたずみ眺めゐるかな

激しき雨雷鳴とともに降りにけり天地の穢れを清めたる如(ごと)

待ち人が来らざりければ茶房にてただ一心に本を読みをり

上野なるとんかつ屋が一軒閉じられぬ街の姿もとことはならず

「汚れなき悪戯」といふ映画見しことがわが信仰心の芽生えなりけり

勇ましき歌を詠みたる後にしてコーヒーすすれば心鎮まる

またしても軍事的圧迫加へ来る共産支那から祖国守らむ

侵略国家支那撃ち祓ひ日の本とアジアの平和打ち立てむかな

政治的スローガンの如き歌詠むなといふ声のして筆を止めたり

坊さんが十何人も入り来て宴始めし今宵の酒場

少なくなりし鳩がベランダを歩きゐて窓を開ければ飛び去りにける

ベランダに鳩がうろうろ歩きゐる二羽の鳩なれば番ひなるらし

窓開き床を掃除機で清めなば汗かくこともすがしかりけり

今朝もまた元気よく起き室内の掃除をするがわが習ひなる

朝毎に部屋を掃除するがわが習ひ神州清潔の民たらむとし

たらちねの母の額に手を触れて当病平癒祈りまつれり

微熱ある母を励ます夕つ方老人ホームに入日さし来る

チョコレートを小さく刻み母の口に入れれば母は喜びたまふ

衰へながら日々生きたまふわが母のたまきはる命尊かりけり

わが母の健やかなる日々を祈りたり古きお堂の観音像に

新緑の木々に囲まれし古きお堂 如意輪観世音に祈り捧げぬ

日差し強くなりたる今日は帽子かぶり駅までの道を歩まんとする

父の眠る菩提寺に来て花供へ線香手向ければ心やすけし

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