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2014年5月11日 (日)

台湾人元皇軍兵士の「ますらをぶり」

台湾人元日本兵の遺文と遺詠を掲げさせていただく。

「  陸軍軍属(通訳) 玉峯長雄命 台湾名董長雄

 

昭和二十三年六月二十二日 ジャワ、バタビア、グロバックにて法務死、台湾高雄州潮州郡枋山庄楓港出身、 

ジャワボコール第十六軍憲兵隊所属

 

前略 本職は台湾人である。あるが故に一身を捧げ妻子を犠牲にして法廷に於て最後の一線を守り、そして散るのである。日本のためを思って終始一貫の信念を守って戦ったのである。そして國家の所属が変っても、本職は日本人として死んでいき度いのである。

 若しこの裁判は『正義のため』と言はずして『報復』と呼称せば本職は死刑にされても何をか言はむ。何が正義だ! 何が裁判だ!

 最後の御願ひに将来大日本帝國が復興せば、どうか本職の一子董英明を政府に於て日本教育を恵み給はらん事を御願ひ申し上げます。

 

 昭和二十三年二月十九日

                  於チビナン刑務所死囚房 玉峯長雄

 

 遺詠

 惜まれて吉野の花の散るごとく散らましものをますらを吾は

 

 たわけ奴の撃つ十発は男の子吾が胸板貫くもまことは貫けじ           

                                     」

               ◎

 

台湾人にして、かくほどに純粋なる「ますらをぶり」「大和魂」を体得し刑死せられた方の遺書に、涙を禁じ得ない。我々は台湾人への感謝と信義を忘却してはならない。「裁判は『正義のため』と言はずして『報復』と呼称せば本職は死刑にされても何をか言はむ。何が正義だ!何が裁判だ!」といふ血を吐くやうな叫びは殆どの昭和殉難者(いはゆる戦犯者)が抱いた共通の思ひではなかったらうか。「戦犯がまつられてゐるから靖國神社に参拝するのはおかしい」などといふ考へは全く間違っている。神への冒瀆である。

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