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2014年3月25日 (火)

邇邇藝命・神日本磐余彦火火出見尊の御名の意義

 邇邇藝命は正しくは、「天邇岐志國邇岐志天津日高日子番能邇邇藝命」(アメニギシ・クニニギシ・アマツヒコ・ヒコホノ・ニニギノミコト)と申し上げる。この御名は、「天地に賑々しく實っている太陽神の御子であり立派な男児である稲穂の靈の賑々しい命」というほどの意である。邇邇藝命とは、太陽神の御子であるとともに稲穂の靈の神格化である。

 

 穀物を稔らせる根源の力である太陽神の靈力を受けた天邇岐志國邇岐志天津日高日子番能邇邇藝命が、地上に天降り、天上の斎庭の神聖なる稲穂を地上に稔らせるという「天孫降臨神話」は、稲穂がにぎにぎしく稔る國を地上に実現することが天皇のご使命であり日本民族の理想であることを物語っている。「天孫降臨神話」は、まさに日本人の「米作りのくらし」の中から生まれてきたのである。

 

 言い換えると、皇祖神・天照大神は、稲穂を邇邇藝命に伝持させ、その稲穂を地上において栄えさせるという使命を歴代の天皇に与えたことを示している。それがわが日本の始まりであり、わが日本民族の基本的性格であり、日本という國家と民族の理想である。

 

邇邇藝命の曾孫が神武天皇であらせられる。神武天皇の御名前は、神日本磐余彦火火出見尊(カムヤマトイハレヒコホホデミノミコト)という。磐余とは現在の奈良県桜井市の天の香具山の北東麓地域の古地名である。「火」は「ホ」と読み「稲穂」の意である。この御名前は、「神の国大和の磐余の首長である日の神の御子で稲穂がたくさん出て来る命」というほどの意である。

 

 つまり、神武天皇は、太陽神たる天照大神の神霊と稲穂の霊の体現者なのである。そして神武天皇は、邇邇藝命が天照大神から受けた「日本国の統治」と「稲穂をたくさん地上に実らせる」という御命令を実現するために、九州より大和に来られて橿原の地に都をお開きになり、天皇に即位されたのである。これが日本国家の基礎の確立である。

 

 このように日本文化の基盤は稲作を中心とする農耕生活である。「神ながらの道」といわれる日本伝統信仰は、日本民族の稲作生活から生まれてきた。そしてその祭り主が天皇である。

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