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2014年1月23日 (木)

潮匡人拓殖大学日本文化研究所客員教授の講演内容

昨年十二月七日に開かれた『アジア問題懇話会』における潮匡人拓殖大学日本文化研究所客員教授の「二〇二〇年のアジアと日本」と題する講演内容は次の通り。

 

「二〇二〇の五輪大会はめでたい。二〇二〇年の日本はそして中国はどうなっているのか。中国の三中全会で、市場主義経済の取り組みが党を挙げての姿勢であることが決まった。彼らなりの改革の成果を二〇二〇年までに挙げると言っている。しかしそれは無理という分析もある。二〇二一年は中国共産党創立百年。官民挙げて共産党に拍手する国になっていなければいけない。二〇二〇年までにGDPと一人当たりの所得を現在の倍にする。上海をニューヨーク、ロンドンと並ぶ国際金センターにする。天然ガスの使用比率が上がっている。天然ガスが眠っているところを占有する。二〇二〇年までに深海底開発有人宇宙ステーション建設を完了する。第二列島線で中国の権益を拡大するのが中国の国家目標。

 

アメリカは国防費の大幅な削減を迫られている。空母七隻体制になりかねない。欧州にアメリカの国益を直接害する国はない。かつてのソ連がこれからの中国という分析がある。二〇二〇年に第二列島線に中国は迫って来る。第二列島線の西側の海を中国の海にしたい。中国が自由に行動できる海にしたい。劉華清(註・元中国人民解放軍海軍司令員、鄧小平の部下、故人)は『制海権を取る』と言った。しかしそれは少し考えにくい。制海権という言葉を専門家は使わない。中国の国家戦略に我々はどう対処するか。

 

台湾を取るのが重要なファクター。侵略能力を二〇二〇年までに完備する。アメリカ軍が中国大陸に向かって来るのを阻止する。第一列島線の内側で中国が行動の自由を確保するというようなある一定の領域において中国軍が行動の自由を確保したいと思っている。アメリカの機動部隊が入って来ることができないようにしたい。現状では中国の脅威におびえる必要はないとワシントンからは見えるが、何時まで続くは分からない。中国は、太平洋を中米で分割統治しようという要求を米中会談で突きつけている。中国は空軍が発言力を増している。

 

空将輔制服自衛官が官邸配置になった。安倍氏の措置を評価する。NSC(国家安全保障会議 、National Security Council)が出来たがために警告射撃が現場の判断で出来なくなる恐れがある。日本は空母機動部隊を保持する方向に舵を切るべし。第二列島線近くの島に中国の空母が通るのを阻止するには自衛隊が対処せざるを得ない。中国は開戦の口実を作りたい。NSCレベルでどう対処するのかはっきり方針が示されるべし。

 

二〇二〇年に北朝鮮はどうなっているのか。金正恩が作っているのは最悪のシナリオ。二〇代の若造が最高指導者・元帥というのをコツコツ働いてきた軍がどう考えるか言うまでもない。北の体制は盤石とは言い難い。崩壊に至る事態は金正日の時代より高まっている。

 

要らなくなったアメリカの空母を日本が買うのも一方法。空母保有は憲法解釈上禁止されてゐない。自衛隊を名実ともに軍にすべし。つまり攻撃力を持つべし。その分かり易い例が空母保有。トマホークミサイルもアメリカのお古を買うべし。弾頭ミサイルを保有するのも方法。攻撃力を持つのが基準。

 

憲法九条を変えるべし。集団的自衛権は地理的範囲無し。地球の裏側でも行使できる。北朝鮮崩壊の過程で拉致された人々を救出することは憲法に違反するのか。私はそうは思わない。集団的自衛権は実務上の問題であると共に倫理上の問題。『俺はお前を助けるのに、お前は俺を助けないのか』と外国から言われる。自分は守るが友は見殺しにするのか。専守防衛は不道徳。美しい国ではない。『秘密保護法』に反対する政党の母国こそ最も秘密国家」。

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