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2013年11月15日 (金)

長島昭久衆院議員の講演内容

九月二十一日に開催された『アジア太平洋交流学会例会』における長島昭久衆院議員が「中国の台頭と日米中の三国志」と題する講演内容は次の通り。

「先週ワシントンに行った。九十年代後半、七年間ワシントンにいた。その頃とは様変わりしたとつくづく感じた。九・一一が大きくアメリカを傷つけた。ここ数年間のアメリカ議会は国民の方向性を反映して孤立主義的傾向が深まっている。あらゆる国際機関からすべて引き揚げろという発言を支持する人がいる。シリアへの軍事介入・軍事制裁がアメリカの国益かという意見が出て、議会の了承がなければ介入できない。十年間の対テロ戦争による厭戦気分がある。大統領のリーダーシップが傷ついている。それを見て北朝鮮・イラン・中国がほくそえんでいる。アジア・中国との厳しいせめぎ合いの中で、アメリカが責任を持って行こうということについてかなりお寒い状況になっている。国民と厭戦気分と共和党の変質が大きく影響している。アメリカのリーダーシップはどうなるのか。

 

十六世紀にはポルトガルの覇権にスペインが挑戦し、オランダが台頭。十七世紀にはオランダが覇権戦争に敗れイギリスと交代。十八世紀にはイギリスの覇権にナポレオンが挑戦し敗れる。十九世紀にはイギリスの覇権に帝政ロシア挑戦した。二十世紀には抬頭するアメリカがナチスドイツを破り覇権交代、そしてアメリカの覇権にソ連が挑戦し敗れる。二十一世紀にはアメリカの覇権に中国が挑戦している。経済規模を表す全ての項目で中国がアメリカを凌ぐ。海洋のルールで中国は発言権を強めている。中国を中心とするルール秩序に日本が入って行くことになる。日本は相当に不自由な立場になる。

 

アメリカ排除の東アジア共同体は中国を中心とする秩序に入って行く。鳩山由紀夫氏は『東アジア共同体にアメリカは入れない』と言った。アメリカは民主党に不信感を持った。野田前総理は東アジア共同体を太平洋の秩序作りをする発想に転換。

 

中国は二十五年間で軍事費が三十三倍。実質日本の三倍。二〇三〇年までにアメリカの制海権・制空権をそぎ落とそうとしている。一九八二年に、劉華清が立てた『近海防御戦略』は数年遅れで実現してきている。『世界で、空母を動かすことができるのは日本とアメリカだけ。中国には出来ないだろう』とアメリカ軍人は言う。実戦に使えるようになるには二十年かかる。しかし安心してはいられない。中国はむやみやたらに戦争を仕掛けて来る愚かな国ではない。軽率ではない。基本的戦略は戦わずして勝つこと。

 

南シナ海全域が中国の領海という『中国領海法』という法律を作った。二〇〇八年から尖閣への領海侵犯が常態化した。一九七一年、海底に資源が眠っていると国連が発表した後に、台湾が尖閣領有宣言をした。日本に外交的にも歴史的にも何の瑕疵もない。

 

中国は、毛沢東と周恩来か押さえていた時代とは全く違う。日本は『遠交近攻』外交を展開すべし。東南アジア諸国と緊密な関係を作る。中国を受け身に回らせるような戦略を作るべし。日本のPR不足を解消し、我々の意図を国際社会に説明すべし。

 

尖閣は、民法の世界でも占有している方が権利確認する権利あり。国際司法裁判所に持って行けば良い。勝ち目は日本にある。中国がどこまで歩み寄って来るか待つしかない。棚上げを認めてはならない。尖閣の所有権が民間から国に移っただけ。国有化ではない。尖閣は日本に国土。

 

日米同盟深化と日本の主体性確立のために次のことを実現すべし。①集団的自衛権の行使容認②安保条約第五条の改定―「日本の施政下」を「太平洋地域」にする。③安保条約第六条の改定―全ての米軍基地の管理権を自衛隊に移管。④『盾と矛』の日米役割分担の見直し―陸上自衛隊の一部海兵隊化。

 

今の民主党の状況は深刻。民主党立て直しは不可能。自民党に代わる事が出来、現実的に自民党に対峙できる野党勢力再結集が自分に課された使命」。

 

千駄木庵主人曰く。長島氏は民主党所属であるが、安保国防に関して識見豊かにして、まともな考え方を持っていると思う。

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