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2013年9月16日 (月)

レザ・ナザルアハリ駐日イラン・イスラム共和国特命全権大使の講演内容

八月二十九日に行われた『笹川平和財団主催・駐日イラン・イスラム共和国特命全権大使講演会』におけるレザ・ナザルアハリ駐日イラン・イスラム共和国特命全権大使の講演内容は次の通り。

 

「日本とイランの両国は古代から関係があった。シルクロードを通じて通商関係があった。一八七三年に、イラン国王ナザルデンシャ―は、薩摩藩の駐仏大使に会った。その七年後に、テヘランに日本代表部設置。一九二六年にイラン通商部を日本に設置。貿易が拡大。出光石油が一九五〇年に交渉。日本とイランの貿易は、石油危機の後に画期的に拡大。しかし最近は対イラン制裁により通商量が後退している。

 

イランの原子力活動は医療などの平和利用に限られている。核実験禁止条約に忠実。IAEA厳密な監視下にある。欧米諸国は未証明なソースに基づく判断をしている。米上下両院が一方的にイランへの制裁をした。制裁の結果、イランの対日本石油輸出が落ち込んでいる。二〇一三年上期の日本の対イラン輸出が三%減になっている。中国がそれに代っている。

 

ロウハーニー第十一期大統領に期待感が高まっている。六月十四日、七十%の票を獲得。スコットランドのグラスゴー大学で法学を学ぶ。われわれの目指すのは国際社会での相互信頼・相互利益を得ること。ザリフ氏を外相に抜擢。核交渉を行う可能性が高い。アメリカとの将来の対話に悲観的ではない。アメリカが相互尊重の立場をとるのなら関わる。イランの国内問題に干渉せず、一方的いじめをしないようにアメリ

カに求めた。

 

日本とイランとの関係はアメリカの影響を受ける。日本とイランは大量破壊兵器の被害国。二百年間、イランから戦争を仕掛けたことはない。七千三百万のイランはうまみのある市場。イランと日本との関係は強化される可能性が高い。イラ

ン新政権は六カ国との新たな交渉を始める。

 

イランはシリアには何らかの改革が必要との立場をとっている。同時に、外国が干渉のはどうか。対話によってシリアの改革を促す。米英のシリア攻撃は火に油を注ぐだけ。イランは一方的行動には反対。軍事行動はこの問題の解決にはならない。イランはイラクとの戦いで化学兵器の犠牲者が続出した。充分な時間を国際的査察官に与えるべし。

 

我々はアフガンにおいてアメリカに協力したが感謝されなかった。アメリカから『イランは悪の枢軸国』と言われた。アフガンの道路の五十%はイランが作った。四百万人以上アフガン難民を受け入れた。アフガンはケシの生産量が世界一位。アフガンのセキュリティを大事にすべし。

 

日本とイランは緊密な関係を保ってきた。日本が何らかの役割を果たすことを期待する。日本政府関係者がイランの原子力施設の安全性を確認してくれればよい。イランとアメリカの直接対話はあり得る。東日本大震災では、当時の駐日イラン大使が救援活動を行った。イラン国民も同情の念を持った」。

 

 

鈴木均氏(日本貿易振興機構アジア経済研究所地域研究センター上席主任調査研究員)ハサン・ロウハーニー大統領の当選は驚き。イランの復元力を見せつけた。現体制の危機の可能性は遠のいた。しかし厳しい経済制裁下にある。国際的包囲網を和らげることができるかどうかにかかっている」。

 

 

 

 

 

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