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2013年9月10日 (火)

天皇の国家統治とやまと歌

伝統と創造が渾然一体となっているのが和歌である。日本人は伝統の継承から創造を学んだ。和歌はその典型である。伊勢の神宮御遷宮と相似である。さらにそれは現代と古代とを直結するものである。そして上御一人と下万民を直結するものである。即ち日本民族を縦軸と横軸、時間と空間において一つにする文藝が和歌なのである。和歌が、天皇の国家統治と一体であるといふ意義はまさにそこにある。

 

天皇の国家統治の基本に「和歌」「御製」がある。天皇の御心を民に示し、民の心を天皇が知り給うのは実に和歌が重要な役割を果たしたのである。天皇国家統治をやまとことばで「きこしめす」「しろしめす」と申し上げる。天皇の国家統治は和歌とは切り離し難く一体である。天皇の国家統治は、西洋や支那の皇帝・國王のように権力・武力によって国民と国土を支配するのではない。日本天皇は、まつりと和歌といふ二つの信仰的精神的営為によって国民と国土を統治されるのである。

 

 上天皇から下民衆に至るまで創作し、神代より現代に至るまで創作し続けられてきた文藝が和歌である。即ちわが日本の時間と空間を無限に充たす文藝である。それは天皇の国家御統治と一体である。

まごころを表白した歌が抒情詩である。日本民族のまごころの調べである。

 

人知のさかしらを超えて自然に生まれてくる『素直な心』(まごころ・もののあはれ)の表白であり、それが自然にある声調を生み、五七五七七の定型を生み出したのである。

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