« 千駄木庵日乗八月二十四日 | トップページ | 千駄木庵日乗八月二十五日 »

2013年8月25日 (日)

『東京財団フォーラム・日欧海洋安全保障協力の今後』における登壇者の発言

七月二十三日に開催された『東京財団フォーラム・日欧海洋安全保障協力の今後』における登壇者の発言は次の通り。

 

ルッツ・フェルド氏(ワイズペンズ・インターナショナル・ディレクター)「北極圏で隣接する五カ国が会合を持っている。日本も五月十五日に高級アドバイザー国になった。気候変動・先端技術・海底資源の掘削などを考える。北極航路を開拓し安全性を確保する。EEZ(排他的経済水域)・専管水域紛争をプラスに変える。全ての問題にチャレンジ。軍事的に解決しない。北極海は資源が豊富。軍の活動が活発化。NATOの加盟国は軍事的なことは中国に禁輸措置がかかっている。中国に対する姿勢はこれを見ればわかる。危機管理の一環をなしている。監視は軍事行動ではない。中立行動。ドイツ国民は中国への好印象が下がっている」。

 

ラルフ・ティエル氏(ポリティカル・ミリタリーソサエティ会長)「オバマ大統領が『今世紀はアジアの世紀だ』と言ったのでヨーロッパはびっくりした。人類の七割は海に近い所に住んでいる。EEZでは武力行使もあり得る。ヨーロッパから見るとアジアは劇的に成長を遂げた。エネルギー源をめぐる領土紛争もある。海洋繁栄を極めるアジアであって欲しい。安定をお願いしたい。アジアの安定はヨーロッパの利益。海洋安定は欠かせない。サイバー空間の監視は重大な問題」。

 

ピーター・ロエル氏(ベルリン戦略政治安全保障経済研究所理事長)「シーレーンの確保は中国の核心的利益の一つ。中国の軍事力増強・海軍外交がある。ドイツの国防には自由貿易航跡の確保は欠かせない。運輸の安全・シーレーンの確保は非常に重要。ヨーロッバの平和は海に直結している。船を護衛することが重要。東シナ海・南シナ海は不穏。胡錦濤は『海洋資源探索能力を高め、資源を断固守る』と言った。中国の軍事力にはまだ弱点がある。中国には野心がある。『尖閣・南シナ海の島は中国のもの』と言っている。中国の存在が増している。シーレーンは各国にとって極めて重要。それを守るための協力が増している。日米欧の自由貿易協定が始まったばかり。これはアジアも視野に入れている。李克強訪独はビジネスの話。中国とドイツの貿易額は一五〇〇ユーロ。中国はドイツにとって好ましい貿易相手国。兵器は売っていないし今後も売らない。中国からハッキングされ、アタックされている。ドイツは中国からサイバー攻撃されている。対話が重要。断固ものを言うことも必要」。

 

渡部恒雄氏(東京財団上席研究員)「世界各国は日本に期待している。しかし日本と中国・韓国との関係に不安を持っている。日本が普通の国に戻ることが軍国化・戦前に戻るように思われてしまう。ヨーロッパの中でドイツが果たしてきた役割を考察すべし。NATOのリビア爆撃で、フランスとドイツが爆撃した。NATOではドイツが中心的に働いている。ドイツはヨーロッバ各国の信頼を得ている。日本は中国との関係改善が重要。韓国が重要な役割を担う。しかし、日韓に歴史問題がある.サイバー攻撃が国際法上どう位置付けられるかが問題」。

 

畔蒜泰助氏(東京財団研究員)「今年四月、安倍首相が訪ソ。プーチン氏と会談。日露で外交・防衛実務者の対話の枠組みが出来た。北極海の交通・資源の可能性が高まると、最も利益を得るのはロシア。化石エネルギーシフトが進んでいる時、北極海の資源をどう考えるのか。日露関係が重要になる。千島列島の重要性がこれまでと違った形でクローズアップされる。ロシアは南シナ海にも関与している。ベトナムに潜水艦を供与している。ベトナムは中国との領土問題を抱えている。日露は重要なパートナーになり得る。北極圏航跡は日本とヨーロッパとの航路」。

 

小原凡司氏(東京財団研究員)「自衛隊が軍事力を行使し行動できるのは有事のみ。日米同盟は一年ごとに打ち切ることができる。海上自衛隊とアメリカは非常に緊密な関係にある。米軍のオペレーション(作戦)に貢献できるための訓練をしている。有事における日米協力関係には不安はない」。

|

« 千駄木庵日乗八月二十四日 | トップページ | 千駄木庵日乗八月二十五日 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121949/58058324

この記事へのトラックバック一覧です: 『東京財団フォーラム・日欧海洋安全保障協力の今後』における登壇者の発言:

« 千駄木庵日乗八月二十四日 | トップページ | 千駄木庵日乗八月二十五日 »